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宇部日報社

いまなら25億円の寄付 宇部高の100年前の資料見つかる

見つかった寄付のリストなど

 11月に開校100周年を迎える宇部高(古谷修一校長)の創立に当たって、1920(大正9)年に財団法人宇部共同義会が募った寄付に協力した人たちの名簿と開校式の招待者リストが見つかった。名簿には渡辺祐策など炭鉱経営者や歴代村長経験者ら知名士に加えて一般村民の名前も並び、同校が宇部の人たちの期待を一身に担って開校したことを示す貴重な資料となっている。

 見つかったのは「宇部村立宇部中学校建設寄附人名簿」と「開校式招待人名表」で、いずれもA4判大。名簿には共同義会の呼び掛けに呼応して寄付した人物の名前と寄付額が記入されている。今年、前身の宇部時報から創刊107年を迎えた宇部日報の書庫に保管されていた。    名簿からは共同義会会長で衆院議員だった渡辺の12万円を最高に20円の寄付者まで170人が総額33万3555円を寄付したことが分かる。    また開校式招待人名表には約50枚の原稿用紙に600人を超える招待客名が記入され、村内だけでなく近隣の首長や学校関係者、また「毛利元昭侯爵」「福原俊丸男爵」の名もあり、開校式が盛大に行われたことをしのばせる。    宇部高は19年11月に全国初の村立宇部中学校として文部省(当時)から認可を受けるが、設立を決議したのは当時の村政をリードしていた宇部達聰会で、それを受けて同年5月に共同義会が開校に当たって必要な建設費など33万円を一般の浄財で賄うことを決め、翌年4月の開校を目途に寄付集めを始めた。    20年9月には現在の上宇部寺の前の校舎が完成して授業が始まるが、それと同時に共同義会が集まった寄付の総額を公表、そのことを紹介した当時の宇部時報の記事は寄付者名簿に残された総額と同じ33万3555円が集まったことを報じている。また開校式は20年11月14日に行われ、式典をはじめ旗行列や運動会が実施された。    共同義会によって集められた寄付金の総額は現在の貨幣価値に換算して25億円程度とみられ、炭鉱で得た資金を教育に循環させる宇部の共存同栄、協同一致の精神(こころ)が発揮されたことを証明するものとなっている。    古谷校長は「創立100周年の節目に貴重な資料が見つかり、不思議な縁を感じる。村立中学校の開校に当たって尽力された方々の熱い思いが改めて伝わってくる。その思いをしっかりと受け継ぎ、次の100年に向けてより一層学校を発展させたい」と話していた。

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