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「1秒でも早く避難を」 津波逃れた立臼さん 帯広で講演

 「2011・3・11東日本大震災を忘れない 第8回シンポジウム」(実行委主催)が9日、帯広市内のとかちプラザで開かれた。岩手県の久慈広域連合消防本部消防課長の立臼(たちうす)勝さんが同県普代村を襲った津波災害の体験を語り、災害時には迅速に避難して自分の命を守ることが大切と呼び掛けた。

津波から逃れた自らの体験を伝えた立臼さん

 「死者ゼロの岩手県普代村を守った~一人の消防士から」をテーマに講演。普代村は東日本大震災で巨大津波に襲われたが、元村長の故和村幸得氏が明治・昭和の三陸津波の教訓を元に建設した高さ15.5メートルの太田名部防潮堤と普代水門に守られ、村内の死者はゼロ(行方不明1人)だった。

 津波襲来時、同本部普代分署副分署長だった立臼さんは、地震で閉まらなくなった水門横の道路ゲートを手動で閉じる作業をしていた。「真っ黒な大きな塊が押し寄せてくるのが見えた。防潮林をなぎ倒すバキバキという強烈な音がした」。一緒にいた部下と交通整理をしていた消防団員に「津波だ」と呼び掛けて車で逃げ、水門を超える濁流から間一髪で逃げ延びた。

 津波は水門を超えて1キロほど遡上(そじょう)したが、村中心部は守られた。「すべて運が良かった。消防団員を殉職させなくてすんだ。ほんの数十秒移動が遅れたらどうなったか、背筋が凍る思いがした」と振り返った。黒い塊が襲ってくる場面はしばらく何度も夢に見たという。

 37人の犠牲が出た隣接する野田村で遺体捜索などに従事し、高校時代に寮の同室だった後輩の遺体はつらくて見にいけなかったと語り、「顔を見られなかった。今は後悔している」と言葉を詰まらせた。

 防潮堤と水門が集落を守った普代村だが、「人が造った人工物は時間を稼ぐだけで、あくまでも避難行動が最優先。1分、1秒でも早く高台に避難することが大事」と自分の命を守る「自助」の大切さを呼び掛けた。震災後、消防士も津波到来予測時間の15分前に避難する「15分ルール」を導入したことも紹介した。

 最後に、「災害は時間と共に風化するが、多くの尊い命を奪ったこの大災害は後世に語り継がねば。それが生かされたわれわれの使命だと思う」と語った。

 市民ら約60人が聞き入り、冒頭で震災で亡くなった人に黙とうをささげた。実行委代表の小野寺一彦さんは「10年続けようと始めて8回目。忘れないように努力をしようと続けていきたい」と話した。

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