長野県飯島町七久保小学校3年生は2日、昔ながらの「わらづと納豆」を手作りできる体験キットを地元の道の駅「花の里いいじま」で対面販売した。自分たちで育てた大豆に、束ねたわらと手書きのレシピを添えて34セットを用意。2年生の時に作った、わらづと納豆の味が忘れられず「多くの人に食べてほしい」と企画した。販売会場は人だかりができ、完売する盛況ぶり。「おいしいって喜んでくれたらうれしい」と子どもたちは笑顔で接客した。
前年度に大豆を作り納豆の味に感動した3年生16人は今年度、本格的な栽培に挑戦。畑作りから種まき、夏場の草取り、収穫、はざかけ、脱穀と自分たちの力で取り組んできた。
わらは稲作した同小5年生や地元農家から分けてもらって確保。わらづと納豆の作り方は、町内でわら細工の伝承に取り組む南信州米俵保存会の酒井裕司さんから2年生の時に手ほどきを受けたもので、今年度も同様に再現して味の良さを確認した。
この日は納豆キットと、大豆20キロも販売。よりすぐりの粒ぞろいで、買い求める人たちからは「いい豆だね」「今はわらを手に入れるのも難しい。このような手作りのセットがほしかったんだ」などと声が掛かり、児童は客との触れ合いも満喫した。
納豆の作り方を客に直接教えていた片桐竜太朗君は「大豆を作るのは大変だったけれど、たくさん買ってくれたので頑張って良かった。来年もまた大豆を栽培したい」、荒巻月渚さんは「販売は最初緊張したけれど、大豆を作ったかいがあった」と、2年間の集大成に満足そうだった。
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