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長野日報社

稲わら活用、産業と雇用生む イナカム最優秀賞に南信州米俵保存会

伝統的なわら細工を継承し大相撲の土俵作りにも関わる飯島町の合同会社「南信州米俵保存会」が、農林水産省が主催する農山漁村地域における起業支援プログラム「INACOME(イナカム)」で最優秀賞を受賞した。中山間地の課題を解決する取り組みとして最高評価を受けたことに、代表社員の酒井裕司さん(43)は「わら細工で市場を開拓し、職人も育てて10年以内に町のブランドとして確立したい」と意欲を語った。

イナカムは、農山漁村の豊かな地域資源と人材、必要な資金を組み合わせることで新たな商機を生み出すのが目的。今年度が初めての実施で、全国公募により約170団体が名乗りを上げた。事業計画や面接で10団体が最終選考に残った。

23日に都内で行われた最終選考会で、酒井さんは「わらしべ長者プロジェクト」と題してプレゼンテーション。捨てられていた稲わらに付加価値を付け、地域に産業と雇用を生み出すビジネスアイデアを説明した。

実現可能性や新規性、持続性、地域貢献、収益性と総合的な評価がされる厳しい審査の中で酒井さんは、伝統技術の継承によるわらの活用で、農家の収入にもなり、耕作放棄地の解消につながると力説。5年で職人を6倍、売り上げも10倍の1億円にすると高い目標も掲げ、わずか一枠の最優秀賞に輝いた。

農水省の担当者は「保存会のプロジェクトはビジネスとして練り込まれており、審査では将来性や地域資源の活用など高く評価された。ぜひこの計画を成長させて、地元を活性化してもらえれば」と話す。

酒井さんは25日に飯島町役場を訪問。受賞の報告を受けた下平洋一町長は「わら細工は内職など自分のペースで仕事ができることで、女性や障がい者の皆さんの働き場にもなる。私たちも支援していきたい」とさらなる取り組みに期待を寄せた。町は新年度、新規に採用する地域おこし協力隊員2人を保存会の活動に従事させる。

表彰状を手に最優秀賞受賞を喜ぶ酒井さん

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