98歳の朗読ボランティアも「卒業」へ
6年生たちと記念写真に納まる藤本さん(19日午前9時、琴芝小で)
山口県宇部市琴芝小の98歳の読み聞かせボランティア、藤本久子さん(宇部市宮地町)が、高齢を理由に活動から退くことになり、19日に同校で最後の読み聞かせを行った。あす学校を巣立つ6年生55人に、郷土に伝わる話を語り聞かせ、子どもたちと互いの「卒業」を祝い、ねぎらい合った。
藤本さんは「子どもたちに、郷土の話をしてやりたい」と80歳の時に朗読講習を受けて活動を始め、同校では長年、6年生を担当。毎週木曜が活動日で、同居する三男の車で通ってきていた。市販の本をそのまま読むことはせず、子どもたちに分かりやすいように表現を直したり、自分の言葉を付け加えたりしたオリジナルのものを用意して語ってきた。
最後の読み聞かせに選んだのは、霜降山が舞台の「城山の宝くらべ」。優しく包み込むような語り方、温かみのある方言を交えて宇部の昔話を伝えた。子どもたちから花束や色紙を受け取った藤本さんは、毛糸で編んできたたわしを全員に配り「みんなのおかげで楽しかったよ。元気でよく勉強してくださいね」とあいさつした。同校読み聞かせボランティアの山田みちる代表は「いつも前向きで勉強熱心な藤本さんを目標に、メンバーの輪を広げ、琴芝小の読み聞かせを充実させていきたい」と話した。
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