どんな新庁舎造ろう ワークショップで市民意見

田辺市の新庁舎整備について意見を出し合うワークショップ参加者(田辺市役所で)
和歌山県田辺市は17日、新市庁舎整備に向け、市民の声を集めるワークショップを初めて開催した。市は老朽化し、津波浸水の恐れがある二つの庁舎を統合し、高台に移転新築する計画。公募に応じた市民らが現庁舎の課題や新庁舎への期待について意見を交わした。
市の構想によると、新庁舎は本庁舎(新屋敷町)と市民総合センター(高雄1丁目)の機能を統合。東山1丁目の「オークワ オーシティ田辺店・紀伊田辺シティプラザホテル」を解体し、建設する。鉄筋コンクリート6階建てを想定。事業費は115億円の見込み。 ワークショップは、今夏に策定する基本計画に市民の意見を反映させるのが目的。市内16団体の推薦者18人、公募の市民13人、市職員4人が参加している。この日の会合は本庁舎であり、参加者は庁舎内を見学した後、4班に分かれ、意見を出し合った。 現庁舎の良い点は「景観が良い」「駅から近い」など立地にほぼ限定された。一方、悪い点については「暗い」「バリアフリー化されていない」「子ども連れで行きにくい」「駐車場が狭い」「案内が分かりにくい」などさまざまな指摘が相次いだ。 その上で、新庁舎への期待では「誰もが利用しやすい」「田辺の魅力を伝えられる」「交流の拠点となる」など気軽に足を運べる場所を望む声が目立った。 「子どもが待ち時間を過ごせるキッズスペースが必要」「景観の良さを生かして、最上階にレストランを設置してほしい」「出会いの場や結婚式ができる機能もあればいい」など具体案も挙がった。 団体推薦で参加した田辺市明洋3丁目、会社役員の浜口喬太郎さん(36)は「普段、見られないような場所まで見学でき、いろんな発見があった。暗い、古いなどマイナスイメージが目に付くが、新庁舎はアクセスを良くし、誰もが行きやすい場所にしてほしい」と話した。 ワークショップは4月7、28日、5月19日にも開催予定。「市民が利用しやすい庁舎」「市民参加によるまちづくりの拠点として必要な機能」「田辺のシンボルとしての庁舎」などをテーマに意見を出し合う。
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