勇壮「下り竜」出現 春告げる御燈祭り
燃え盛るたいまつを持って駆け下る男たち(6日、新宮市で)=長時間露光
世界遺産に登録されている和歌山県新宮市の熊野速玉大社の摂社・神倉神社で6日夜、熊野地方に春の訪れを告げる伝統の火祭り「御燈(おとう)祭り」が営まれ、燃え盛るたいまつを持った白装束の男衆の集団が神倉山の急な石段を駆け下った。
国の重要無形民俗文化財に指定されている神事。
辺りが暗闇に包まれる中、神倉神社のご神体である巨岩「ゴトビキ岩」周辺に約1700人の男衆が集合。手に持ったたいまつに御神火が次々とともされると辺り一面は赤々と照らし出され、熱気に包まれた。
午後8時ごろに神門が開けられると、男衆は雄たけびを上げながら勢いよく飛び出し、538段ある石段を一気に駆け下り、新宮節で「山は火の滝、下り竜」とうたわれる情景をつくり出した。
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