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紀伊民報社

「柚餅子(ゆべし)」3千個乾燥中

乾燥中の柚餅子(田辺市龍神村宮代で)

 和歌山県田辺市龍神村の特産物として知られる「柚餅子(ゆべし)」を製造販売する龍神味噌(みそ)加工組合(龍神村宮代)は、専用の作業小屋に約3千個を並べて乾燥させている。出荷は4月ごろを予定しており、近年は用途も広がりを見せている。

 同組合によると、柚餅子は龍神村へ逃れてきた落ち武者が保存食として持っていたものが、今に伝わっているのではないかという。
 現在の柚餅子は、龍神村産のユズの果実を取り除いた果皮の中に国産の味噌、ごま、ピーナツ、七味、砂糖などを詰めて蒸した後、自然乾燥させて仕上げる。黄色い皮が次第に味噌の茶色に染まる。製造は例年、11月ごろに始め、翌年3月ごろまで乾燥させる。
 薄く切って、紀州名物の茶がゆのおかずや酒のつまみとして食べるのが一般的だが、近年はワインのつまみとして味わったり、ケーキやパスタにも用いたりと用途が広がっている。
 昨年、龍神村龍神の宿泊施設「季楽里龍神」であったパーティーでは、オードブルで出すカナッペに柚餅子を乗せて提供してPRした。数年前に商社を通じてフランスに送ったこともあり、最近は東京の有名ホテルにも届けるなどしている。
 龍神村の道の駅や旅館で小サイズ600円(税別)、大サイズ800円(同)で土産物として販売している。
 龍神味噌加工組合の担当者は「今では、販売用に多く製造しているのは組合だけになった。皆さんに伝統食を楽しんでもらえるように、これからも作り続けていきたい」と話している。

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