「寒晒しそば」仕込み 茅野市内の清流

献上寒晒しそばの仕込みで茅野市産の玄ソバを清流に浸す会員たち
厳寒期の冷え込みを利用して、そばの品質と保存性を高める「献上寒晒しそば」の仕込み作業が25日、茅野市の山あいを流れる清流で行われた。市内のそば店有志でつくる「八ヶ岳蕎麦切りの会」と茅野商工会議所蕎麦産業推進会議の恒例行事で、地元産の玄ソバ200キロを袋を小分けにして、水温0度の渓流に浸した。
献上寒晒しそばは、江戸時代に高島藩から将軍家に献上されていた特産品で、諏訪地域の「凍み」を利用し、秋に収穫したソバを翌年の夏に楽しむ食文化。冷たい水にさらすことで、あくや雑味が取れて保存性も高まり、上品な甘みとモチモチした触感が際立つという。
寒晒しの技法は明治時代に一時途絶えたが、平成時代に入り茅野商議所や生産者、製粉会社などが協力して復活。蕎麦切りの会が仕込みに参加するのは5年目で、若手店主らが積極的に伝承技法を学び、近年は市内でソバの栽培にも取り組んでいる。
仕込み作業には会員4人が参加した。胴付き長靴で川に入って薄氷を割り、玄ソバを7~8キロずつ詰めた袋を水中に入れて石を乗せた。裏返したりしながら1週間ほどさらした後、1カ月ほど日陰干しをして寒風に当て、適度の含水量まで乾燥させる。会員の各店舗では7月下旬ごろから提供される。2~3週間で売り切れる人気商品という。
同会の宮坂新一会長(51)は「まずまずの作柄で、例年通りの量を仕込むことができた。茅野市の気候風土を利用した歴史ある地域資源として寒晒しそばを守っていきたい」と話していた。
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