橋杭岩近くに現れたボラの大群（串本町くじの川で）

　和歌山県串本町くじの川、橋杭岩近くで１９日午前９時半ごろ、ボラの若魚とみられる魚の大群が現れ、訪れた観光客らを驚かせた。
　ボラは世界中の熱帯、温帯に分布し、成長すると８０センチ以上になる。幼魚のうちはよく大群で淡水域に遡上（そじょう）する。雌の卵巣を塩漬けし乾燥させたものはカラスミと呼ばれ、高級食材になっている。
　成長するにつれて呼び名が変わる出世魚。１８～３０センチほどの若魚はイナと呼ばれていて、橋杭岩に現れたのはイナの大群とみられる。 　元串本海中公園水族館長の宇井晋介さんは「普段は沖にいるが、満潮時に餌を求めて入って来たのだろう」と話している。