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長野日報社

わなで「鹿」捕獲しメール通知 実証実験を開始

 無線通信技術LPWA(ローパワーワイドエリア)を活用して新製品を開発する長野県茅野市の産学公連携スワリカブランド創造事業を受託する公立諏訪東京理科大は21日、同大で記者会見し、くくりわなの監視通報システムの実証実験を市内の山林で始めたと発表した。鹿が掛かったわなの位置情報を狩猟者にメールで通知する仕組みで、捕獲の効率化を図り、高齢化する狩猟者の負担軽減などにつなげるのが目的。より安価な製品を地元企業と開発し、地域課題の解決を目指す。

 LPWAは、低消費電力で遠距離通信が可能な無線通信技術。システムは、わなに掛かった鹿の動きをセンサーが感知し、LPWAの送信機が発報する。茅野市役所屋上のアンテナが電波を受信し、インターネットサーバーを経て登録したアドレスにわなのGPS(全地球測位システム)座標をメール送信し、地図上にわなの位置を表示する。

 同大は、わなにセンサーとLPWA送信機が接続された試作装置20基を製作。18、19日に市鳥獣被害対策実施隊(46人)の隊員5人に手渡し、金沢、米沢地区の山林に全て設置した。1週間余り設置し作動を確認する。今のところ捕獲事例はないが、隊員からは「(装置を)目立たない色にしてほしい」といった要望があるという。

 同市では年間に1100~1200頭の鹿を捕獲している。わなによる捕獲が9割を占めるという。市農林課は「(システムは)高齢化する実施隊員の労力軽減や捕獲の効率化につながる」と期待を寄せた。実証実験は春以降にも行い、隊員の意見も聞きながら開発を進める。製品化の時期は未定という。

 ソニーでLPWAを開発し、事業の実施責任者を務める同大の小林誠司特任教授によると、市販の監視通報システムをより安価に提供し、さらに大量のわなを同時に監視できる。将来的にはAI(人工知能)を搭載し、わなに掛かった動物の種類や大きさが分かるようにしたい考え。「本当に使われるものを公立諏訪東京理科大から出していきたい」と話した。    同事業は地方創生推進交付金を活用して行う今年度から3カ年の事業で、総事業費は1億7900万円。同大は地元企業12社と研究会を組織し、登山者や子どもの見守り、土砂災害予防や農業分野への応用も研究している。

くくりわなにセンサーとLPWA送信機がついた監視通報システムを説明する公立諏訪東京理科大の開発者

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