ニジマス薫製「たこでなし」15年ぶり復活 ファンの要望受け

復活したニジマスの「たこでなし」と、サケを使用した新商品(左)をアピールする石川代表
苫小牧市糸井376の樽前養鱒(ようそん)場(石川正剛代表)が2000年8月から03年10月ごろまで販売し、市内を中心に人気を集めていたニジマスの薫製「たこでなし」が15年ぶりに復活を遂げた。ファンの要望に応えたもので、再販に合わせ、サケを使った「新たこでなし」も発売。石川代表(80)は「再び市民らに愛される商品になってくれたら」と話す。
たこでなしは苫小牧、白老産のニジマスを原料とした鮭とば風の薫製。00年当時、新商品開発に力を入れていた石川さんは試行錯誤の末、サクラ材を使った薫製をタコ足状に加工してうま味を凝縮させることに成功した。売り出すと、瞬く間に看板商品へと成長した。
パッケージ上にタコの頭のシールを貼っているが、タコの薫製や珍味などと誤解されないよう「たこでなし」とネーミング。商標登録もした。
01年2月の第2回北海道加工食品フェアで、奨励賞を受賞。後の文部科学大臣表彰創意工夫功労賞受賞につながった。
関連商品の開発や百貨店での販売にも力を入れ、一時はフル生産が続いた。妻の洋子さん(80)と2人で月約200個を売り切るペースで供給していたが洋子さんが03年秋に病気で入院し、介護が必要になってからは十分に商品を出荷できなくなっていた。
それから15年ほどが経過。養鱒場併設の釣り堀の常連客や、サケの刺し身やいずしを買いに訪れる地元客の間で「たこでなし」の味を懐かしむ声は根強く今年10月、試しに50本ほど製造。すぐに口コミで広がり、購入者が増えていったという。
手応えを感じた石川さんは同月中旬までに常勤スタッフ1人、臨時スタッフ3人を雇用。月200個ほどの生産態勢を整えた。売れ行きは順調で年末にかけては同300個ペースの出荷を見込む。
復活に際し、ニジマスより安定的な供給を見込めるサケのたこでなしも開発。様似産のサケを使用し、ニジマスと同様の製法で味付けている。商品は共に切り身5本入り(約80グラム)で、価格は500円(税込み)。
石川代表は「一つずつ手作りし、サケやマス独特の風味も出ている。ぜひ試してほしい」と話す。商品は当面、樽前養鱒場のみで扱うが、地方発送も受け付ける。
営業時間は午前9時~午後6時。問い合わせは同養鱒場の石川代表 電話0144(67)6182。
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