中根さん巨石信仰を調査出版

郷土史家の中根洋治さん(75)=岡崎市=が、巨石信仰の第3巻(A4判、120㌻)を自費出版した。 中根さんは元県職員で、現役時代は三河港工事事務所などに勤務。戦国時代以前の古道や、縄文時代の巨石信仰などを調べており、関連書籍の出版は14冊目となる。 第3巻では東海、近畿を中心に全国各地の巨石信仰に関係のある神社など88カ所を紹介。東三河では、権現神社(新城市)、熊野神社(同)、岩屋(設楽町)、大山住之神(同)の4カ所を掲載した。巨石の写真を載せており、現地の様子が良く分かる。うち熊野神社では、神社の背後にある岩壁の写真を掲載し、この岩壁が信仰の対象になっていたと推測する。 中根さんによると、縄文時代の当初は形の良い山から亡くなった人の魂が天に昇ると考えられ、山そのものが信仰の対象になっていたといい、その後は山の中の大きな岩が信仰の対象に変化していった。現在は参拝しやすいように山から離れた場所に神社をつくることが多いが、もともとは巨石の近くに神社をつくってご神体にしており、今でも古い神社や祠(ほこら)の近くに巨石がある。これらをまとめたのが巨石信仰シリーズだ。 中根さんは「三重県の南伊勢町には、大きな石を数多く一列に並べた不思議な場所がある。それほど石に対して信仰があったのだろう」と推測し、「縄文時代の巨石への信仰を、本を読んで感じてほしい」と話す。 1冊1000円。豊川堂で販売している。
関連記事
龍神へ移住を オンラインセミナー
和歌山県田辺市龍神村への移住促進に取り組んでいる連携組織「龍神村移住促進プロジェクト」が今月から、オンラインセミナー「和歌山県 龍神村 移住の案内帖(ちょう)」を開く。全3回のうち1回目が30...
酒田 いろは蔵パークB館オープン ト一屋とイゴット
酒田市上本町の酒田商業高校跡地(市有地)で整備が進められていた商業施設「いろは蔵パーク」。先月末のA館に引き続き18日、スーパー・ト一屋と、酒田天然ガス運営のキッチンスタジオ「iGot(イゴット)...
更新時などで2割申請、マイナ免許証スタートから間もなく1カ月【山口】
各種手続きの簡略化などメリット マイナンバーカードと運転免許証が一体化したマイナ免許証の運用が始まり、県内で唯一の変更窓口となる山口市小郡下郷の県総合交通センターでは、免許証の更新、住所変更...
万博で帯広発「パラコレ」花開く 主宰の森田さん「次の舞台へ」
大阪・関西万博の会場で17日、帯広発の障害者のファッションショー「パラコレクション(パラコレ)」が開かれた。車いすや義足のモデルが着物を着てダンスなどを披露。障害者も健常者も分け隔てなく着ること...