全国郷土紙連合

全国12新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

荘内日報社

地域おこし協力隊・阿部さん 庄内弁の魅力 国内外発信

 酒田市八幡地域の大沢地区を拠点に活動する地域おこし協力隊の阿部彩人さん(38)=同市大蕨=が中心になり、同地区を舞台にした庄内弁ドラマ「んめちゃ!」の3作目を制作し、動画サイトYouTubeにアップして庄内弁の魅力を国内外に発信している。

 阿部さんは酒田市漆曽根生まれ。酒田東高、一橋大を卒業後、東京都内のIT関連企業に就職。学生時代は東京・北区の庄内出身者の学生寮「荘内館」(現・駒込学生会館)で過ごし、在京中は芋煮ソング「芋煮deハーモニー」、庄内弁ドラマ「んめちゃ!」を2作制作するなど、郷土愛に満ちた活動を展開。Uターンを考えていたところ、酒田市が協力隊を募集していることを知って応募、今年5月に着任した。

 庄内弁ドラマを作るきっかけは、荘内館時代の体験にさかのぼる。「大学の友人が遊びにくると、自分と先輩が庄内弁で話していることが全く理解できず、むしろ『暗号みたいでかっこいい』と言われ、誇りに思うようになった」という。首都圏で庄内に関わるイベントを企画するため2013年夏、酒田市出身の歌手・白崎映美さんと都内で会ったところ、「地元の幼稚園児は標準語を話している」と聞き、「このままでは庄内弁が消えてしまう」と危機感を覚え、奮起。同年11月に庄内弁ドラマの第1作、14年8月に第2作を制作し、視聴回数は2作合わせて約14万回となっている。

 2作までのストーリーは、庄内弁アーティスト「サガダクション」の大ヒットで庄内弁ブームが巻き起こり、標準語を凌駕(りょうが)。標準語の衰退を恐れた政府は庄内弁を弾圧する。それに屈しないネイティブスピーカーのバルバロイが酒田の山間部に身を隠し、ひっそりと暮らす。芋煮が、それを食べると庄内弁がしゃべれるようになるというマジカルフードとして登場する。

 第3作はその後の話で、酒田の山奥における庄内弁をめぐる攻防を描いた。今年10月上旬、下黒沢の山神社をはじめ、大半を大沢地区で撮影した。2作までと同様、主演アキチャン役と監督・脚本は、阿部さんの大学時代の友人で劇団四季の技術スタッフを務めた鈴木ナナ子さん(新潟県在住)が担当し、白崎さんもアキチャンの友人・ユイチャン役で出演。そのほか、大沢清流太鼓の小学生から高齢者まで、大沢地区の住民が大勢出演する。今月10日からYouTubeにアップしている。

 阿部さんは「庄内弁の『もっけだ』『やばち』などは標準語で表現できない。人間の命を伝える美しい言葉で、みんなが誇りにして次代に伝えていってほしい。県外の人には庄内の美しい景色などを見て、足を運んでもらえれば」とドラマに寄せる思いを語った。

庄内弁ドラマ「んめちゃ!」第3作のタイトル映像などを掲げる阿部さん

関連記事

紀伊民報社

異なる視点で「化学変化」 通信大手と地域企業

 和歌山県田辺市で通信大手NTTドコモの社員3人が、全く異なる分野の事業課題解決に挑む「越境学習」を始めた。農業から米穀販売、飲食業まで手がける「たがみ」(田辺市湊)と、地域ブランドの熊野米を活...

「農家のパスタ店」1周年 育てた野菜、特産も提供 池田の八木さん

 道東自動車道の池田インターチェンジを降りて国道274号を本別方面に向かうと、農家の住宅内に3月でオープン1周年を迎えた「道行パスタ店」(池田町信取74ノ1)がある。八木茂美代表(66)は「大勢の...

荘内日報社

みずみずしい湯田川孟宗集荷 27日直売所オープン 「表年」豊作見込む

 鶴岡の春の味覚「湯田川孟宗(もうそう)」の集荷が、25日に始まり、鶴岡市湯田川にあるJA鶴岡の集荷所に朝掘り採れたてのみずみずしい孟宗が次々と持ち込まれた。集荷作業の開始は平年並みだが、今年は豊作...

宇部日報社

商店街の魅力に触れる 新天町でウオーキングイベント【宇部】

 宇部市スポーツコミッション(長谷亮佑会長)主催の新天町アーケードウオーキングが24日、宇部新天町名店街で行われた。67人が参加し、往復800㍍を思い思いのペースで歩きながら商店街の魅力に触れ...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク