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荘内日報社

19年ぶり「ひらかな盛衰記」 黒森歌舞伎「神撰の儀」

井戸からくみ上げた冷水で身を清める星川さん

 酒田市黒森地区に伝わる農民芸能「黒森歌舞伎」(県指定無形民俗文化財)で、来年2月に行われる正月公演の演目を決める「神撰(しんせん)の儀」が11日、黒森日枝神社で行われ、若手役者が引き寄せたくじで「ひらかな盛衰記」に決まった。

 ご神体に代わり、身を清めた若者が翌年の演目を選び出す「神撰の儀」は、神事的芸能の要素を残す黒森歌舞伎独特の儀式で、芝居の奉納を受けた神社が役者らを招いて開く宴「太夫振舞」の前に行っている。

 今年の撰者は、今年2月の正月公演にも出演した星川慶祐さん(29)=黒森、農業=で、1週間にわたって肉や酒などを絶ち、この日に備えたという。星川さんは神社でおはらいを受けた後、白い下ばき姿で社殿を出て境内の井戸で水ごり。手おけで7杯半の冷水を浴びて身を清め、再び神前に正座。竹の棒に付けたこよりで、一升ますの米の上に置かれた演目候補のくじ3枚から、神意で1枚を引き寄せた。

 来年の演目「ひらかな盛衰記」は、平家物語を基に、木曽義仲の滅亡から一谷合戦に至るまで義仲の遺子を守る家来たちの苦心を描いたもの。「逆魯(ろ)の場」の最後の大立ち回りが見どころ。黒森歌舞伎一座「妻堂連中」の冨樫久一座長によると、正月公演としては2000年以来、19年ぶりという。冨樫座長は「来年には初の海外公演となるポーランド公演も控えている。高い評価を頂けるよう、まずは正月公演に向けて精いっぱい努力したい」と話した。

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