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松尾芭蕉直筆の句を公開へ

あすから豊橋美博で

 江戸時代の俳人・松尾芭蕉(1644-94年)が、渥美半島で弟子と再会した際に書いた「芭蕉筆『梅つばき・いらご崎』句文懐紙(かいし)」が1日、豊橋市美術博物館で始まるコレクション展で公開される。市民から同館に寄贈を受け、豊橋では初めて披露される。  芭蕉は俳諧の第一人者で、芸術性の高い句風(蕉風)を確立したことから「俳聖」と呼ばれる。東三河に関連する芭蕉の直筆資料は数少なく、貴重だという。  公開されるのは、和歌や俳諧などを書式に従って記録する際に用いる懐紙で句などが記されている。  芭蕉は1687年、罪で名古屋を追放され、現在の田原市保美町に隠れ住んでいたまな弟子の坪井杜国をたずねた。その際、久しぶりに弟子と再会できた喜びを「梅つばき早咲きほめむ保美の里」と表し、一緒に散策した伊良湖岬で「いらご崎にる物もない鷹の声」と詠み、懐紙に記した。  市美術博物館によると、「梅つばき」は杜国の暮らしを思いやっていていると解説。「いらご崎」は、鷹の声を聞き、他に比べるものがないほど感動したという意味で、伊良湖に立つ句碑「鷹ひとつ見つけてうれし伊良湖崎」の初案と言われている。  芭蕉直筆のこの懐紙は、江戸時代後期に俳人たちが実際に見るなど、その存在が古くから知られていた。杜国ゆかりの俳諧仲間らから、その後、吉田藩の御用商人だった豊橋の松坂家が所持。受け継いできた藤井里子さん(豊橋市内在住)が昨年度、市美術博物館に「大事な物なので永久保存してください」と寄贈した。  芭蕉直筆の懐紙はB4判ほどの大きさで、保存状態はいいという。展示されるコレクション展は1日から来年2月10日まで。観覧無料。

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