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紀伊民報社

白浜沖に浮き魚礁 ケンケン漁の漁場づくり

白浜沖に設置される3基の浮き魚礁(田辺市文里2丁目で)

 和歌山県は、ケンケン漁(ひき縄漁)の漁場を紀南近海につくるため、11月中に表層型浮き魚礁3基を白浜町沖に設置する。浮き魚礁の事業は2012年度から始まり、3基投入したが、沈没や漂流ですべて失った。今回、回収した2基を再利用し、新たに1基を追加する。20年度までに計6基を設置する予定。

 浮き魚礁は、回遊魚が漂流物に集まる習性を利用し、カツオやマグロ類の集魚を図る。「パヤオ」とも呼ばれる。  設置するのは、瀬戸崎と富田、市江崎の沖合20~30キロの水深1500メートル付近。浮き魚礁は直径6メートル、高さ5~6メートル、重さ15~20トンの鋼鉄製で、ロープと鎖でアンカー(3・6~5・2トン)に固定する。1基当たりの費用は製造から設置までで約2億円という。富田沖には16日に設置した。
 瀬戸崎と市江崎の魚礁には、漁場の状態を知るための水温計と風向風速計を取り付けている。その情報は県のホームページで見られるようにする。
 県によると、14年2月に太地町沖へ設置した1号基は何かがぶつかって同年10月に沈没。16年2月に潮岬(串本町)沖、同年4月に江須崎(すさみ町)沖に設置した2号基と3号基は同年6月と17年1月に鎖が切れて流出したが回収した。今回は鎖を太くして強化している。
 県南部の海域は黒潮が接岸してケンケン漁の有数な漁場となっている。県の主要漁業の一つだが、黒潮蛇行や気象条件などの影響で水揚げの年変動が大きい。浮き魚礁を設置することで回遊してきた群れを少しでも長くとどまらせるのが狙い。浮き魚礁の近くで漁ができるのは登録した漁業者に限るという。
   県水産振興課は「漁場が見つけやすくなり、経費の削減にもつながる」と期待している。

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