現代の刀工が鍛えた新作など紹介
現代の刀工が鍛えた新作の刀などを紹介する「現代刀職展―今に伝わるいにしえの技」が24日、鶴岡市の致道博物館で始まった。初日は刀剣博物館学芸員で日本美術刀剣保存協会たたら伝統文化推進課長の黒滝哲哉さんが講演した。
現代刀職展は、一年の成果を競い発表する場として日本美術刀剣保存協会が主催していた「新作名刀展」と刀剣を研磨する研師および外装を制作する刀職者のための「刀剣研磨・外装技術発表会」を合わせて今年からスタート。致道博物館では2009年から毎年開催している。
▽作刀▽研磨▽刀身彫▽彫金▽白銀―など11部門に56点を展示。作刀の部で高松宮記念賞を受賞した太刀をはじめ、県在住の無鑑査刀匠・上林恒平さんの作品など現代の職人による美しい作品が並び、訪れた刀剣ファンを魅了している。
初日の講演で黒滝さんは現代刀職展の歴史や刀職者の日常、今後の課題などを説明。「現代刀の魅力は作者の存在が見える作品であること。日本文化の一端が日々更新されることを感じ、そこに携わる職人の深遠さを味わうことができる分野」と話し、「現代刀と職人の魅力を伝えることが今後の課題。魅力ある世界を多くの人に理解してもらいたい」と呼び掛けた。
展示は11月15日(木)まで。会期中の日曜日は刀匠・上林恒平さんが制作実演を、11月11日(日)午後2時からは酒井忠久館長の刀剣鑑賞講座を行う。また、特別企画として期間中、御隠殿で刀剣「復元 三日月宗近」を展示する。
高松宮記念賞を受賞した太刀をはじめ現代の刀職者による力作が並ぶ
関連記事
シャクナゲ咲く 和歌山・印南の川又観音
和歌山県印南町川又にある川又観音周辺でシャクナゲ(ツツジ科)が見頃を迎えており、参拝者や写真愛好者が山中に映える鮮やかな花を楽しんでいる。 同町の山間部にある厄よけで知られる観音で、シャクナ...
障害者の芸術イベント アール・ブリュット、苫小牧の2人も活躍
苫小牧市文化会館で3月に開かれた芸術イベント「アール・ブリュットin苫小牧2024」(苫小牧の文化と福祉を考える会主催)では、市内在住のアーティスト2人も活躍した。迷路作家の村川信也さん(50)と...
プロジェクションマッピング鮮やかに 鶴岡・致道博物館重文「旧西田川郡役所」..
鶴岡市の致道博物館(酒井忠順館長)にある国指定重要文化財「旧西田川郡役所」のリニューアルオープンを前に19日夜、クラウドファンディング(CF)の協力者を対象にした特別内覧とプロジェクションマッピン...
道の駅おとふけ来場128万人 2年目も好調
音更町内の「道の駅おとふけ」(なつぞら2、愛称・なつぞらのふる里)が、15日に新築移転オープンから丸2年となった。2年目は、年間来場者数が128万2896人(対前年比14.9%減)で、開業初年(...