玄関前に提示されたポスター（２日午前９時、宇部高で）

　スウェーデンのカロリンスカ研究所は１日、２０１８年のノーベル医学生理学賞を、がんの免疫療法を開発した京都大の本庶佑・特別教授（７６）と米テキサス大のジェームズ・アリソン教授（７０）に授与すると発表した。長年待ち望んでいた吉報に、本庶さんが幼少期から高校時代までを過ごした宇部は歓喜に沸いている。母校の宇部高（古谷修一校長、７１２人）は来年が創立１００周年で、１１月１４日に開く記念講演には本庶さんを招くことが決まっている。二重の喜びに包まれそうだ。

　宇部高は昨夜、校内のプリンターで急きょＡＯ判のポスターを作製。玄関と昇降口に掲げた。今朝の登校時には、スマートフォンで記念撮影する生徒の姿もあった。懸垂幕なども発注している。第３回考査の真っ最中のため、２日には全校集会ができなかったが、各クラスのホームルームで大先輩の快挙を報告。同校には旧職員や地元関係者から続々と祝いの電話がかかっている。古谷校長は「生徒、教職員にとり大変勇気づけられる受賞で、感激している。一夜明けて、喜びも増してきた。生徒には何事にも高い志を持ち、主体的にチャレンジしていくことの大切さを改めて伝えたい」と抱負。スーパーサイエンスハイスクールとスーパーグローバルハイスクールの指定を受けて、グローバルな視点で活躍できる人材の育成に取り組んでおり「受賞を大きな励み、希望として、生徒のやる気も高まると思う」と期待する。