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長野日報社

上農高産「黒豚」を出荷 30年ぶり校内飼育

出荷の朝、最後の世話をする上伊那農業高校生物科学科動物科学コースの3年制

 上伊那農業高校(南箕輪村)の生物科学科動物科学コースの3年生が1日朝、ほぼ30年ぶりに校内で飼育した黒豚2頭を出荷した。11月に行う同校の伝統行事・収穫祭で唯一自校産が使えなかった豚肉を自分たちで用意しようと、課題研究を兼ねて5人の生徒が取り組んだ。4カ月育てた豚は丸々太り、2頭とも体重100キロ超に。生徒らは最後の世話をして、業者に引き渡した。

 課題研究で豚を飼育したのは小野沢りんさん(17)、酒井和馬さん(18)、島谷蒼太さん(18)、高橋真優さん(17)、堀越永遠さん(17)の5人。餌の違いによる成長の比較、超極小養豚農家の経営の可能性を考察するための収支計算などに手分けして取り組んでいる。

 同校産の食材を全校で味わう収穫祭では例年、校内で収穫したもち米と小豆を使って赤飯を炊き、白菜で漬物を作る。豚汁には農場で作った野菜を入れ、上農みそを使って味付けているが、メインの豚肉だけは、ずっと購入品だった。指導する境久雄教諭は「今まで動物科学コースとして何も食材を提供できなかったが、ようやく本来の農業高校の姿になる」と話した。

 同校によると、豚の飼育はおよそ30年ぶり。1988年4月の入学生から畜産科が生物工学科となり、2年後には畜産専門の教育がバイテク教育に完全に切り替わったため、以降、実習教材としての豚の飼育は行われてこなかった。

 飼育が途絶えたことで養豚技術はほぼ白紙だったといい、飼料会社の専門家を招いて餌の与え方を教わり、手探りで育ててきた。豚にストレスを与えないために「衛生面には苦労した」と小野沢さんら。境教諭は「5人だけできちんと飼育できる技術を身に付けた」と4カ月の頑張りを評価した。

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