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長野日報社

ドローンでカワウ追い払い 諏訪湖で実証実験

(上)騒音スピーカーをぶら下げて飛ぶドローン (下)湖上を飛ぶドローン(白丸)が近づくと、カワウの群れは一斉に飛び立った

 魚食性鳥類の水産資源への影響を抑えようと、県諏訪地域振興局は28日、ドローン(小型無人飛行機)を活用した追い払いの実証実験を諏訪湖で実施した。下諏訪町の防波堤沖、砥川沖の2カ所で、降り立っていた群れに向けてドローンを飛行させると、カワウは一斉に飛び立ち、効果が見られた。冬には渡り鳥の魚食性鳥類カワアイサを対象にした追い払い実験を行う。

 諏訪湖のワカサギをはじめとする水産資源は毎年、魚食性鳥類の食害の被害を受けており、諏訪湖漁業協同組合などは2007年から船を出して追い払いを行っている。同局農政課によると、近年は鳥の慣れもあって効果は低下しているといい、新たな手法を検討してきた。ドローンに一定の効果があれば、追い払いの省力化にもつながる。実験を通じ、効果的な追い払い方法の確立を目指す。諏訪湖漁協とドローン関連事業を手掛けるスカイシープロジェクト(諏訪市高島)が協力した。

 この日の実験では、破裂音などが出る騒音スピーカーをぶら下げたドローンを使用した。砥川沖では30羽ほどのカワウがおり、船から飛ばしたドローンは上空約10メートルの高さに上昇して近づいた。高度を徐々に約5メートルにまで下げると、群れは一斉に飛び立った。防波堤沖では騒音を出さずに近づけたが、騒音がある場合とほぼ同様に追い払いに成功した。

 実験には同局、同漁協の他、日本野鳥の会諏訪支部、県水産試験場諏訪支場、県環境保全研究所が参加した。同局の飯森恵美子農政課長は「ドローンの効果は想像していた以上にあった」と手応えを感じた様子だった。

 漁協の武居薫組合長は「ドローンは飛行時間が短い。そのあたりも含め、船による追い払いに変わる手段になるかはもう少し様子を見たい」と関心を寄せつつも、「人による追い払いは今後も必要だろう」と見通した。

 野鳥の会同支部の林正敏支部長は「水産や観光への影響は理解するが、一方で音が県の絶滅危惧種の鳥類ヨシゴイ、ササゴイの営巣、子育てへの影響など、対象となる鳥以外にどう波及していくかも考える必要がある」と慎重な見方を示した。

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