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長野日報社

小型無人機で物流ビジネス 伊那市が実証実験

 伊那市は27日、2021年度のサービス実用化を目指して今年度から行う小型無人機ドローンを用いた新たな物流ビジネスの構築事業で、事業を担う委託事業者の代表にKDDIとゼンリンを選んだと市議会全員協議会で明らかにした。通信と地図情報の大手両社が市と手を組み、地元を含む合計10社の企業連携体で3年間の実証実験に臨む。民有地に比べてリスクが低い河川上空を基幹空路にして、伊那、高遠町の両市街地にある商店やスーパーと中山間地域を結ぶ配送システムの確立を進め、買い物弱者対策などにつなげる。

 安全で確実なドローンによる荷物配送を実現する「空飛ぶデリバリーサービス事業」と、天竜川や三峰川、その支流の上空をドローン専用航路にして総合管制する「アクア・スカイウェイ構築事業」の2本立てで行う。今年度は事業費約9000万円で、国の地方創生推進交付金を活用。3月までにそれぞれ2回ほどの実証実験を予定する。

 携帯電話に使う高速データ通信規格「LTE」や3次元地図データなどを活用。市企画部は「河川上空を空路にして、目視外飛行による物流システムの構築を目指す取り組みは全国初」と説明する。

 河川上空は大型ドローンで運搬し、地域の拠点施設から各集落の公民館などへは小型のドローンで運ぶ=イメージ図。将来的には市内全域を対象エリアに戸別配送も目指す。実用化当初は会員登録制によるサービス提供を見込み、市の土地情報も用いながらルートの最適化を図っていく。

 今回の事業受託企業は公募提案型のプロポーザル方式で選定。地元からは商品販売で小売業のニシザワや中心市街地の商店主らでつくる「伊那まちの再生やるじゃん会」、商品注文システムで伊那ケーブルテレビジョンが参画する。市は今後も製造業など地元企業の参画を促していく。

 そのほか国内の産業向けドローンのシステムとサービスを展開する2社が機体や飛行管制を担い、気象情報は日本気象協会、学術研究で東京海洋大学、コンサルタントで三菱総合研究所が関わる。市は30日に実証開始の記者会見を開く。

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