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宇部日報社

伝統の土手まつり、夏草に火

夏草を燃やす参加者(後潟開作で)

 山口県山陽小野田市高泊後潟地区で江戸時代から受け継がれている伝統行事「土手まつり」が12日、厚狭川沿いで開かれた。豊作を願う風よけや虫よけ、堤防を守る悪霊払いを目的に始まったとされ、後潟上と後潟下、黒葉山の3地区から親子ら50人が参加。400メートルほどの区域で堤防の土手に茂った夏草に火を放ち、地区の安全を願った。同まつり保存会(長谷川幸男会長)主催。

 後潟開作は1752(宝暦2)年、堤防を構築して海をせき止めた土地。同まつりは堤防の草を燃やすことで、堤防の決壊を起こす悪霊や稲に付く害虫を追い払ったと伝えられており、毎年8月12日に開催している。参加者は午後7時ごろに堤防の中央に集合。黒葉山地区の竹本克巳さん(高浜)が海をせき止めた後に多くの人が土手を足で踏み固めたこと、草が良く燃えると豊作になると言われたことなど、地区の言い伝えを交えながら祭りの由来を説明した。日が暮れると、土手の下に組んだやぐらに点火。参加者は各自でたいまつに火を移し、周囲に注意を払いながら草を焼いていった。火は瞬く間に燃え広がり、巻き上がる炎と煙が土手一体を包む荘厳さが参加者を圧倒していた。

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