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北羽新報社

寒さが育む味と食感 能代山本地方で干し餅作りが最盛期

寒冷な気候を生かして進められる干し餅作り(三種町志戸橋で)

 冷え込みが厳しさを増す中、能代山本地方で農家などが干し餅作りを進めている。雪国の農村部などに伝わる伝統的な保存食で、寒冷な気候を生かして仕上げられる昔ながらの味を求める消費者も多い。
 三種町志戸橋字久根添の農業、石井守造さん(79)は50年以上前から干し餅を製造。自ら育てたもち米を元日について干し餅作りを始めるのが近年の慣例となっている。
 ついた餅は型箱に入れて固め、裁断、ひもで編んだ後、湯や水に浸してから屋外や作業所内につるす。石井さんによると、餅を凍らせ、乾燥させていくためには気温が重要で、夜間は氷点下3、4度、日中は2、3度以下が好ましく、味や食感にも影響するという。
 「最強寒波」の襲来など年が明けてから冷え込みが強まっており、石井さんは「近年は暖冬で寒さが足りなかったが、今冬は干し餅作りに適している」と話す。
 作業小屋につるされ、窓から吹き込む寒風に揺れる干し餅はカーテンのようにも見える。出荷までに1カ月ほど要し、石井さんは餅の状態を注意深く見ながら製造作業に当たっている。
 仕上がった干し餅は町内の直売施設「じゅんさいの館」(森岳)と「メロディアン」(浜田)に2月上旬ごろから出荷していく予定だ。石井さんは「高齢化で干し餅を作る人は減っているが、これからも郷土の食文化を守っていきたい」と話す。

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