八峰町岩館漁港で5季目の「輝サーモン」養殖始動 5月ごろ水揚げ予定

5季目となる輝サーモンの養殖事業がスタート(八峰町の岩館漁港で)
八峰町の若手漁業者らでつくる「八水」(菊地陽一代表取締役社長)は11日、同町の岩館漁港で5季目となるトラウトサーモン「輝(かがやき)サーモン」の養殖事業をスタートさせた。しけで海水に濁りが生じるあいにくの条件だったが、約1600匹の未成魚(重さ800㌘前後)を、港湾内に設置したいけす(10㍍四方)へ移し入れた。5月ごろを予定する水揚げまで生存率9割以上、平均重量3㌔超を目標に管理していく。
サーモンの養殖事業は、ハタハタの漁獲量減少などを受け、漁師の安定した収入確保や雇用創出を目指した「育てる漁業」の試み。3年12月に県から委託され県内初の取り組みとして始まり、2季目の4年からは同社の事業として県や町の補助金も活用し、実施している。未成魚のいけすへの移設は、1~3季は12月下旬に行ったが、昨季は季節(沿岸)ハタハタ漁の遅れに伴い年明け後の1月に遅らせた。
今季も季節ハタハタ漁の終了を待って、養殖事業を開始。日本サーモンファーム(青森県深浦町)から重さ800㌘程度の未成魚約1600匹を仕入れ、10日に同社の中間養殖場(同)から岩館漁港へ運び込んだ。同日午後4時ごろから翌11日午前7時まで、淡水で育った未成魚を海水の塩分濃度や水温に慣らす「馴致」作業を実施。魚のストレス軽減につながるとして、未成魚が入っているタンクに酸素を送るのと同時に二酸化炭素の排出も行った。
準備を整えて迎えた11日は、八水と日本サーモンファームの社員ら約15人が参加。強いしけのため漁港内も波があるほどで、いけすの揺れを減らすよう追加の固定作業を行った後、午前7時40分ごろから未成魚をいけすに移す作業を開始した。タンクを1基ずついけす近くに運んでホースをつなぎ、傾きを利用しタンク内の水と一緒に未成魚を放流。約1時間かけて〝引っ越し〟を終了した。
この日は「年に1回あるかどうか」(菊地社長)という強いしけに見舞われ、漁港内も波や濁りが生じるあいにくの条件。海水が濁ると、魚がいけすの網にぶつかって擦れ、死んでしまうという。一方、サーモンを大きく育てたい事業にあって海での養殖期間の短期化は避けたいため、延期はせず「強行」したとし、菊地社長は「この1週間で、あまり死なないでほしい」と祈る気持ちを吐露した。
前季は平均重量が約2・7㌔で目標の平均3㌔には届かなかったが、生存率は2年連続9割超となる95%超と順調だったことから、今季も養殖方法や設備の変更はせず、前季までと同じくAI(人工知能)搭載の自動給餌機を使用し、しけの前には〝手動〟で餌を止めるなど管理し育て、5月ごろに水揚げを予定。県内の各スーパーの店頭に並ぶ見込みで、菊地社長は「昨年並みの生存率9割以上、平均重量は3㌔を超えてくれれば」と話した。
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