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設楽で田口線跡ウオーキング

 半世紀前に廃線となった田口線の線路跡を歩くウオーキングイベントが4日、設楽町で行われた。県内だけでなく北海道からも参加し、田口駅跡や豊川沿いなど4・5㌔を歩いた。  田口線は新城市長篠の鳳来寺口駅(現在のJR飯田線本長篠駅)と同町田口にあった三河田口駅を結んだ延長22・6㌔のローカル線。1929年に鳳来寺口-三河海老間が開通、32年に全線開通した。56年には豊橋鉄道田口線となった。山林で伐採された木材だけでなく生活物資の運搬を担った。68年8月31日の運行で廃止となった。  イベントはかつて走っていた田口線の記憶を次世代につなげようと同町の住民でつくる「田口線50の会」(石井峻人代表)が主催。7月7日とこの日の2回を企画したが、7月は荒天のために中止となり、今回が初めてとなった。  参加したのは13人。設楽町役場から豊川上流部の三河田口駅跡、アユ釣りシーズンのみ開設された臨時駅の鮎淵、清崎駅跡を歩いた。  三河田口駅跡では廃線から50年が経(た)って駅舎が取り壊され、基礎部分のみが見られるのを確認。かつて線路が敷かれていた場所はアスファルトの道路などになっており、現在は設楽ダム転流工整備のために工事車両が行き交う中、ゴールを目指した。  石井代表は駅舎や旧沿線の一部は設楽ダムが建設されれば水没することを説明。北海道函館市から参加した公務員・兵庫隆俊さん(48)は「今しか見られない場所に来ることができた」と話した。  同会では設楽町役場から本長篠駅までのかつての全沿線を歩く「廃線50年記念ウォーキング」を10月14日に行う。参加料3000円(昼食・保険料込み)、別途バス代920円が必要。定員20人。問い合わせは石井代表(090・7273・5821)へ。

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