「料理本のアカデミー賞」 奥田シェフ2部門で栄冠
この30年間に発刊された世界中の料理本の中で優れた本を選ぶグルマン世界料理本大賞の「ベスト・オブ・ベスト賞」の発表が昨年11月にサウジアラビアで行われ、イノベーション&クリエイティブ部門で、鶴岡市のイタリアンレストラン「アル・ケッチァーノ」のオーナーシェフ、奥田政行さん(56)が2020年に出版した『ゆで論』が選ばれた。さらに24年発刊の『ハッピーガストロノミーツーリズム~ガストロノミーツアーの作り方』が第31回「ファーム・トゥ・テーブル」部門でグランプリに選ばれた。奥田さんは「庄内でやってきたことが世界に認められた。これまで支えてくれた全ての人に感謝し、これからも庄内の地域と食の魅力を多くの人に伝えていきたい」と喜びを語った。10日(土)からは庄内在住者限定の特別コース料理を提供するという。

サウジアラビアでの授賞式。白いシェフコートが奥田さん=昨年11月、奥田さん提供
グルマン世界料理本大賞は「料理本のアカデミー賞」とも言われ、1995年にリキュールで有名なコアントロー家出身のエドワール・コアントロー氏によって設立された。1年間に発行された世界中の料理本やワイン本の中から各部門でナンバーワンの本がグランプリに選ばれている。奥田さんは2017年にも『食べもの時鑑』で「フード・ヘリテージ(食の遺産)」部門のグランプリに輝き、さらに22年には同書で過去25年間のベスト・オブ・ベスト賞2位に選ばれている。
『ゆで論』は、それまで言われていたパスタのおいしいゆで方とは違い、高濃度の塩水でゆでてからすすぐという直感に反する手法で、奥田さんが店の若いスタッフのために系統立ててまとめた本。コアントロー氏も「現代のパスタ料理における最も本質的で表現力豊かな形を再発見するよう世界に呼びかけた」と評した。奥田さんによると同部門は、陸上競技で例えると〝100メートル走〟で最も権威があるとされる。
『ハッピーガストロノミーツーリズム』は、ガストロノミーツアーを開催したい人に向けて、奥田さんが自身の経験から築き上げた考えをまとめた本。『ゆで論』と同じラクア社から発刊されている。
奥田さんは「庄内の食材のおいしさを引き出す方法を突き詰めたら、あのゆで方になった。あの本を出版したことで料理界、とりわけイタリアンの同業者から認められたのがうれしかった」という。さらに3月には庄内の見どころをまとめた観光本の出版を予定しており、庄内に人を呼び込むことに注力していくという。昨年、旅館経営に着手したのもその一環で、奥田さんは「庄内を元気にするには、これからは観光。料理と景観で遠方からの方をもてなしたい」と話し、庄内の人にはこの機会に、庄内の食の魅力を味わってほしいと特別コースを用意する。
アル・ケッチァーノ本店では、10日から2月28日(土)まで恒例の庄内在住者限定の「冬の特別コース ランチ&ディナー」を開催。キャビアと地魚のカッペリーニや地魚料理、山形牛のローストのほか5品が付いた1万3200円のコース料理を、庄内人である証明があれば税込み6600円で提供する。問い合わせ・予約はアル・ケッチァーノ=電0235(26)0609=へ。
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