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紀伊民報社

備長炭作り「山を大事に」 名匠、故・原幸男さん

窯の前に立ち、焼き上がった炭を出す原幸男さん(2020年、和歌山県みなべ町清川で)

 和歌山県の名匠表彰を受けたみなべ町清川の製炭士、原幸男さんが9月、87歳で亡くなった。伝統を守り、山の資源を大事にしながら、質の高い備長炭を焼くことを追求し続けた。原さんが次世代に伝えたかったことは何か。取材ノートや、長男で製炭士、県木炭協同組合代表理事の正昭さん(54)の話とともに振り返る。

 取材ノートには、幸男さんが生前、作業しながら語ってくれた言葉を書き留めている。
 「わいら一生、15(歳)から炭焼き。炭焼きちゅう仕事は張り合いある。頑張りゃ頑張るだけ実あるし。これは面白いと思った。仕事はした。若い時は誰にも負けへん」。窯の前での話しぶりに誇りを感じさせた。
 中学卒業後に父の下で炭作りを始めた。「拡大造林政策」による植林ブームもあり、地元では炭焼きをやめる人も多く、父にもやめるように言われたが、幸男さんは「5年も6年もしたのに、もったいのうてかなわん。水の泡になる」と思い、やめなかったという。
 父に習い、いつも周りの職人と情報交換をしながら技術を磨いた。「腕の良い所へ見に行った。だすい(雑な)人の所は絶対行かなんだ」
 備長炭の原木を供給してくれるのが山。だから山を一番大切にした。「みんな山こしらえた。ちゃんときれいに。大事にした。ほいでに山(原木)ないちゅうことはない。丁寧にしといたら、後の管理面白いわ」
 適切な太さの木を切って、細い木は残す「択伐」を徹底し、うまく資源を循環利用してきた。2009年から始まった県と県木炭協同組合による「やまづくり塾」では、択伐技術の浸透にも努めた。
 正昭さんは 21歳から幸男さんに習い始めたが、最初の2、3年は山仕事だけ。窯の仕事はさせてもらえなかったという。
 幸男さんから「暇があれば山へ行ってこい。山の管理ができないと炭焼きはできない」「山の木を上手に生かせ。細い木ら絶対切るなよ」と、繰り返し言われた。択伐ができないと山主からの評価を落とすし、焼くことができる炭の量にも影響するという理由もあった。
 正昭さんは「おじやん(父)のレベルに到達するのは到底かなわない」と、失った存在の大きさを語る。技術は言葉だけではなかなか伝え切れない部分もあるというが、考え方を残し、何とか技術をつなごうと続けているのが「やまづくり塾」で、正昭さんも後進の育成に努める。
 「以前に比べるとだいぶ山の状態は良くなってきた。やっぱり原点回帰。何をするにしても昔を知らないと新しい取り組みもできない。昔の知恵を生かしつつ、今の時代に合った取り組みをしていくのが良いのだと思う」と語る。

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