
7日の「伊那谷化けるんです」に向けて稽古を積むどんどろ寺子屋のメンバー
長野県飯島町本郷を拠点に「百鬼ゆめひな」として活動する人形師飯田美千香さんが、師匠から受け継ぐ「一人劇」を地域に根付かせようと、一般に参加を呼び掛けて取り組む表現者育成プログラム「どんどろ寺子屋」。2年目を迎えた今年度は8人が参加し、人形を自作し表現力を磨いてきた。7日に飯田さんが県内アーティストらとコラボレーションして町文化館で開く舞台公演「どんどろ祭り 伊那谷化けるんです」で、パフォーマンスを披露する。
■体験経て決意 上田から弟子が
百鬼ゆめひなのステージに魅了され今年度、上田市から寺子屋に参加した内藤泰祐さん(40)。4月から始まったこのプログラムで表現者としての体験をする中で、飯田さんに本格的に弟子入りすることを決意。仕事を辞めて8月には伊那谷に移住した。
「普通に勤めていると日々の繰り返しで、自分が好きになれる居場所がなかった」と内藤さん。一観客として見るだけでなく、創作の現場に携わることで「百鬼ゆめひなの精神的な世界が自分の気持ちとつながった」と話す。
鹿児島県出身の飯田さんは1997年、飯島町を拠点に自作の等身大人形を操る一人劇で「百鬼どんどろ」として異彩を放った岡本芳一さんに師事。2010年に岡本さんが亡くなった後もその精神を継承してきた。
「伊那谷化けるんです」は、師匠が町内で開いた一人劇祭を復活させようと、信州アーツカウンシル(県文化振興事業団)などの支援で23年にスタート。地域の文化として裾野を広げようと取り組む一環で寺子屋も開いてきた。
■寺子屋で気付いた仲間の存在
「伊那谷化けるんですは、私と同じソロパフォーマーとつながろうと始めたが、寺子屋を開くことで一緒に作り上げる仲間の存在に気付いた」と飯田さん。寺子屋出身者から自分と同じように一人劇を志す弟子ができたことについて「裾野を広げる願いがかなった」と喜ぶ。
今回の伊那谷化けるんですの公演で飯田さんは、作家岡部えつさんの作品「怪談雪女」を基にした「六花―Rocka―」を町内在住の俳優野口千英子さんの朗読で上演する。飯田さん自身の朗読と演出で再演を繰り返してきた演目だが、演出も阿智村在住の加藤木朗さんが務める。
寺子屋のメンバーは、中信の芸術家グループ「GR19」の演奏に合わせて人形と一緒に踊る。上田市在住の俳優・余興家の姫凛子さんによるコメディもある。
午後2時開演。前売り3000円(18歳以下1000円)、当日は予約優先。町民割もある。問い合わせは百鬼ゆめひな(電話080・5541・0706)へ。
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