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宇部日報社

占領軍の病院で働く、元看護師2人がニュージーランドから訪問

石碑の横に立つイアブリさん(右から2人目)とホリスさん(山口宇部医療センターで)

 戦後間もない頃、ニュージーランド占領軍が自国兵士のために設けた総合病院だった山口県宇部市の山口宇部医療センター。当時、その病院の看護師だったジューン・イアブリさん(93)とノーマ・ホリスさん(同)が30日、同センターを訪れ、占領軍の病院があったことを示す石碑の前で昔を懐かしんだ。同軍は、結核療養所だった山陽荘を接収。1946~48年に「第6ニュージーランド総合病院」とし、県内で任務に当たる兵士たちの拠点病院とした。医官や看護師、施設管理要員として、47年には186人が配属されていたという記録が残っている。

 イアブリさんとホリスさんは同病院で働いていた時、ともに職場仲間と恋に落ち、帰国してから結婚。それぞれ3人の子どもに恵まれた。イアブリさんは、当時の同僚たちによる宇部ツアーが催されるたびに夫婦で参加してきたが、数年前に夫が他界し、宇部に来るのは十数年ぶり。ホリスさんは、同病院での勤務の解除以来、初めて訪れる。東岐波郷土誌研究会のメンバーや、同軍の病院に関する研究をしている中川進さん(70)=山口市阿知須=らが山口宇部空港で2人を出迎え、同医療センターへ案内。石碑の前で記念撮影をして、岐波の海を眺めながら思い出に浸った。

 2人は「この海で兵士たちが泳いで体を鍛えていたのを覚えているし、夫とも一緒に泳いだり、夜の海岸をデートしたりした。岐波の海の美しさが、人生で一番輝かしい時を思い出させてくれる。ここに戻ってきて良かった」と語った。同研究会の林嘉一参事(79)は「93歳の2人が来てみようと思ってくださる岐波の歴史や自然を守っていかなければという思いを強くした」、中川さんは「ニュージーランド占領軍の病院があったという歴史を市民に知ってほしい」と話していた。

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