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紀伊民報社

クマノザクラは「新種」 学名認められる

古座川町に自生するクマノザクラ(提供写真)

 紀伊半島南部に群生するクマノザクラを新種とする論文が、日本植物分類学会の学会誌に掲載された。発表した森林総合研究所サクラ保全担当チームの勝木俊雄チーム長が提唱した学名「Cerasus kumanoensis(セラサス クマノエンシス)」が認められた。国内で確認された野生種のサクラの新種は約100年ぶり。  クマノザクラは鮮やかなピンク色の美しい花が特徴。田辺市や古座川町、三重県熊野市、奈良県十津川村など、熊野川流域を中心にした南北約90キロ、東西約60キロの範囲で確認されている。  同地域に分布するヤマザクラやカスミザクラと似ていることから、論文ではこれらと比べて「花柄が長い」や「花びらの色が濃い」「開花時期が早い」「葉の鋸歯(きょし)が粗い」「葉が小さくて細長い」など形態的な違いを明確にして新種の根拠としている。  さらに標準木が和歌山県古座川町池野山にあることや、勝木チーム長がクマノザクラを確認した地点なども地図で示している。英名は「クマノチェリー」としている。  勝木チーム長は、変わったサクラがあると聞き、2016年春から古座川町などで、県林業試験場(上富田町)と共同で本格的な調査を始めた。その中で、既存種の突然変異などではなく、固有の特徴を多く持っていることが分かった。  ソメイヨシノとオオシマザクラの開花時期が一部でクマノザクラと重なるため、今後、交雑からクマノザクラを守る研究をしていきたいという。

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