防災省の創設を提言　札幌で全国知事会議

　２０１８年全国知事会議が２６日から２日間の日程で、札幌市内のホテルで開かれている。道内での開催は、１９９４年以来２４年ぶり。初日は大阪北部地震や西日本豪雨など続発する自然災害を踏まえ、復旧・復興などの対応を一元的に担う「防災省」の創設を国に求める緊急提言をまとめた。この他、大規模災害で住宅が損壊した人に最大３００万円を支給する「被災者生活再建支援制度」の拡充も議論し、制度の財源となる基金に４００億円を追加拠出することも合意した。

　全国知事会（会長・上田清司埼玉県知事）が主催。小池百合子東京都知事、森田健作千葉県知事ら３９都道府県知事が出席した。

　冒頭、上田会長は「この日本列島が、災害列島かのようなことが東日本大震災以来、起こっている。被災者生活再建支援制度の支給額やその範囲についても改めて議論を深めて、制度の拡充を進めていきたい」とあいさつ。開催地の高橋はるみ道知事も「北海道と命名されて１５０年の節目に、２４年ぶりに全国知事会議が北海道で開かれることは大きな意義を感じている。地方創生や地域経済対策、地方自治の充実など重要な議題を予定している。涼しい環境で、熱い議論を交わしたい」と述べた。

　初日はこの他、７月の西日本豪雨を踏まえ、▽ダム管理体制の再構築▽速やかな人命救助活動の実施▽人的・物的ネットワークの早期復旧―などを盛り込んだ緊急要望や、抜本的な治水対策を推進する緊急提言もまとめた。

　全国知事会議は２７日も続行。参院選における合区の解消に関する決議を採択するほか、地方分権改革などを議論して閉会する。