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長野日報社

映画「盤上の向日葵」 諏訪シネマズ第9号に認定 長野県諏訪地方観連

「諏訪シネマズ」第9号の認定証を宮坂町長(左)から受け取った熊澤監督

 長野県諏訪地方観光連盟は14日、諏訪地方でロケが行われ、多くの人に愛される作品になり得るとして「諏訪シネマズ」第9号に認定した映画「盤上の向日葵」の認定式を下諏訪町の諏訪湖博物館・赤彦記念館で開いた。熊澤尚人監督に同連盟副会長の宮坂徹・下諏訪町長から認定書が手渡された。映画は岡谷スカラ座(岡谷市)をはじめ全国の映画館で31日から公開される。

 柚月裕子さんの同名小説を映画化した。昭和から平成へと続く激動の時代を生きる1人の青年の光と闇をドラマチックに描き出す。主演は坂口健太郎さん。突如として将棋界に現れた天才棋士「上条桂介」を熱演。共演の渡辺謙さんは、賭け将棋で裏社会に生きた男「東明重慶」を演じる。ほかに、佐々木蔵之介さん、土屋太鳳さん、高杉真宙さん、音尾琢真さん、小日向文世さんら豪華キャストが出演する。

 諏訪でのロケは昨年6月から7月にかけての約2週間。主人公の桂介が幼少期を過ごす、物語に欠かせない舞台として諏訪が登場する。岡谷市の旧岡谷市役所、旧林家住宅、下諏訪町の宿場街道資料館前、高木地区の坂道、諏訪市のタケヤみそ、片倉館など諏訪地方計15カ所で撮影した。同連盟の諏訪圏フィルムコミッション(FC)がロケを誘致した。

 認定式で熊澤監督は主人公が生まれ育ち、最初に将棋を覚えた町として諏訪を描いたとし、「この映画の最も大切な心臓部分をこの街で撮影させてもらった」と感謝。「地元の人にもたくさん出演してもらったので、知り合いを探すことも楽しみながら映画を見てもらえたら」と話した。

 ロケ中、同町高木地区の一般住宅に飛び込みで撮影を依頼したことなどを明かし、「快く見せてくれたお宅がいくつかあり、気さくで親切な住民が多いと感じた」と住民の協力に感謝した。

 同館ロビーでは、映画の場面やロケ写真などのパネル展を11月4日まで開いている。

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