40企業・団体が参加したのしろ産業フェアが開幕（能代市落合のアリナスで）

　能代市内の産業を一堂に集めた「のしろ産業フェア」が12日、同市落合のアリナスで開幕した。木材、製造、商業など40の企業・団体がブースを構え、地場産品の販売や体験企画を展開。高校生の創作メニューや屋台村のグルメなど多彩な催しが繰り広げられ、３連休に家族連れらでにぎわった。13日まで。

　産業フェアは昭和26年に始まった「市商工祭」を前身に、地域産業の振興を目的に続く恒例行事。市や商工会議所、農林業、観光、物産、高校などでつくる実行委員会（委員長・佐藤肇治能代商工会議所会頭）が主催し、昨年から会場を市総合体育館からアリナスに移して開催している。
　開会式で佐藤委員長は「能代の産業を身近に感じ、ものづくりの力を再認識する機会にしてほしい」とあいさつ。斉藤市長、ＪＡあきた白神の工藤巌組合長らがテープカットして開幕した。
　アリーナを会場とする産業振興展では、能代工業団地連絡協議会や能代逸品会などが製品や商品を展示。集成材のコースター作り、風力発電の紹介コーナーなど、能代らしさを体感できる内容となった。アパレルフェアは今年も人気で、婦人服や端切れを求める女性たちでにぎわった。
　高校生の出展も注目を集めた。能代松陽高の生徒が三種町の泉製麺所と連携し、課題研究の授業から生まれた麺料理２商品を販売。中華麺にスパイシーなキーマカレーを合わせた「キーマＤＥマゼソバ」と、ジュンサイやオクラを使った「ネバネバ冷麺」で、いずれも地元食材を生かした創作メニュー。１日30食の限定販売（各６００円）で、話題性も手伝い人気だった。
　同校はオリジナルスイーツも販売し、若い感性で会場を盛り上げた。能代科学技術高は農作物販売や生徒が製作した電子ゲーム体験コーナーを設け、家族連れの人気を集めた。
　建設、塗装、板金、桶樽（おけたる）などの職人による「ものづくりランド」にも大勢が詰め掛けた。子どもたちが木工やペイント小箱作りなどに挑戦し、完成した作品を手に笑顔を見せた。ステージイベントでは、番楽や獅子踊りなど伝統芸能の合同発表、東雲中吹奏楽部の演奏があり、観客の拍手を集めた。「スイーツコレクション×パン博」ではパンやケーキ、コーヒーを販売し香ばしい香りを漂わせた。
　屋外の催しは雨に見舞われたが、「屋台村」や白神ねぎをＰＲする「白神ねぎまつり」が予定通り行われた。
　13日は午前９時30分から午後３時まで開かれ、スタンプラリーや体験企画などが予定されている。