2期目の収穫作業始まる
豊川市産のバナナ「ほのくにバナナ」の2期目の収穫作業が、同市御津町のハウスで始まった。育てるのは農家の早川知行さん(47)。昨年に栽培を始め、プロモーション活動に力を入れており、知名度向上を目指す。

バナナを収穫する早川さん=豊川市御津町のハウスで
もともとは信金職員などだったが、実家が農家だったこともあり40代で農業の道に。当初は露地野菜を生産していたが、競合が少ない国産バナナの生産にかじを切った。国内では京都の「はんなりばなな」、鹿児島の「神バナナ」が知られており、持続的に販売ができていることから、豊川でも事業として成り立つと判断した。
約1500平方㍍の温室に、146本の株を植えている。1株から160~180本が収穫できるという。農薬不使用にしている。1本300円前後で、市内のグリーンセンターや、ショッピングモール内などの直売所「わくわく広場」で販売する。

ハウスの中で育つバナナの株
バナナはフィリピンなどからの輸入が大半で、国内市場の99・9%を占める。価格では輸入バナナに対抗するのは難しいので、品質で勝負する。甘さや香りが高いのが売りとなっている。
1期目は昨年12月から今年5月まで約3㌧を収穫した。2期目は今月から始まり、来年5月頃まで続く予定。今後は栽培を工夫するなどして、通年で収穫できるようにしていく。
収穫は、バナナの実を小さなのこぎりで切り取り、房にして箱に入れていく。自宅で熟成させて実の甘みを高め、皮が黄色くなった頃に店頭に並べる。
三遠ネオフェニックスと公式サプライヤー契約
1期目では売れ残ることがあった。そこで知名度向上のため、プロモーション活動の一環として、プロバスケットボールクラブ「三遠ネオフェニックス」とオフィシャルサプライヤー契約を結んだ。選手たちにバナナを提供して食べてもらう。マルシェなどへの出店もする。
早川さんは「将来は、ほのくにバナナを使った豊川土産を作り、新たな名物にしたい。安心安全で甘さと香りを堪能できるので、多くの人に味わってほしい」と話す。今月中旬から2期目のバナナが店頭に並び始める。
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