鶴岡の旧小池薬局恵比寿屋本店 登録有形文化財に答申
国の文化審議会は20日、鶴岡市本町一丁目の銀座通りにある旧小池薬局恵比寿屋本店を登録有形文化財にするよう林芳正文部科学大臣に答申した。登録、告示されれば鶴岡市内の登録数は19件となる。
旧小池薬局恵比寿屋本店は、1934(昭和9)年に建てられた。鉄筋コンクリート造り地上3階、地下1階の構造。昭和初期に流行していたアールデコ様式の特徴を持った建物で、県内での初期の鉄筋コンクリート造りのビルの好例を示す建築物として評価された。
正面1階は石造風、2階以上にはタイル張りが施され、塔屋には八角形の煙突がある。当時、最先端の大型ビルで使用されていた階下へ自然光を導くための床面へのガラスブロックが一部に採用されている。地階から塔屋までをつなぐ内部階段は、床が人造石研ぎ出し、漆喰(しっくい)の腰壁に堅木の手すりが付けられ、手の込んだ造りとなっている。
軒先の中央にある円形の装飾にはタイを持つ七福神の恵比寿神の姿が施されている。戦前に家庭常備薬として人気のあった「宝丹」の特約店であったことを示す木製の大型看板も残る。
現在は市内の企業が所有しており、近年はイベント開催時に開放されるなど、観光資源として活用の可能性を探る動きもある。

旧小池薬局恵比寿屋本店の外観正面の上部(上)と、壁と天井に漆喰が施され薬局の店舗として使用された1階内部(いずれも鶴岡市教育委員会提供、高橋政知さん撮影)
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