写真や焼夷弾の実物 宇部大空襲80年目の資料展【宇部】

来場者に説明する岡本代表(中央、市立図書館で)
宇部ちひろ友の会(岡本正和代表)主催の「宇部大空襲80年目の資料展」が、市立図書館で開かれている。1945年7月2日未明に宇部を襲った大空襲の写真や資料、投下された焼夷(しょうい)弾の実物などを展示し、被害の実相を生々しく伝えている。22日まで。
「大空襲」「金属回収令」「標柱物語」「間違っていた焼け跡写真」の四つのテーマに分け、最近発見された新資料を含めて約300点を展示。恩田小に投下された焼夷弾2発や防空頭巾5枚、大空襲で3人の子どもを亡くした父親が残した2冊の香典帳の実物も並べている。
岡本代表は市内の小学校教諭だった約20年前、子どもたちに郷土の歴史を教えたいと宇部大空襲について調べ始め、定年退職後から本格的に資料を収集してきた。来場者からの問いに「焼夷弾の筒は鋼鉄製で長さ50㌢、直径8㌢。証言によると、全焼した恩田小の敷地には600発もの焼夷弾が突き刺さっていた」などと丁寧に説明していた。
母親と来場した宮崎未有さん(36)=松山町5丁目=は「宇部大空襲のことは最近知った。今回の展示を見て、戦争の恐ろしさ、悲惨さを実感した。子どもたちのためにも戦争は絶対にしてはいけない」と話した。
時間は午前10時~午後5時(最終日は4時)。入場無料。
同会では戦後80年の節目に当たり「平和を未来に」と題した連続イベントを展開している。5月には第1弾の宇部、山陽小野田、美祢市の戦跡を巡るツアーを実施。今回の資料展が第2弾で、第3弾として「大空襲を知るつどい」を7月5日午後1時半から市福祉ふれあいセンターで開く。
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