「石段詣」1万人突破 羽黒山参拝プラン 記念の特別御朱印贈る
鶴岡市羽黒町手向の出羽三山神社(阿部良一宮司)と観光地域づくり法人のDEGAM鶴岡ツーリズムビューローが2021年から取り組んでいる「石段詣」の巡礼者が17日に1万人を突破した。同日、羽黒山頂の同神社参集殿前でセレモニーが行われ、1万人目の静岡県在住の男性と9999人目の大阪府在住の女性に、それぞれ記念の特別御朱印が贈られた。
石段詣は羽黒山に広がる樹齢350年以上の杉並木の中、結界を意味する「お"注連(しめ)」を身に付け2446段の石段を踏みしめて羽黒山頂へ向かう参拝プラン。新型コロナウイルスがまん延した2021年6月、感染の収束と人々の平安を願うため企画した。企画スタートから約4年で大台突破につながった。
記念の1万人目となったのは一人旅で羽黒山を訪れた会社員の島嵜伸孔さん(24)=静岡県在住、9999人目は大阪府から訪れた会社員の岡本奈々枝さん(55)。長い石段を登り羽黒山頂へ到着した2人は県おもてなし局長の「きてけろくん」に出迎えられ、驚きと喜びの表情で参集殿前でのセレモニーに臨んだ。
2人に1万人記念の特別御朱印が押印された御朱印帳を手渡した阿部宮司は「参拝の本来の姿であるお注連を付けた姿は、古くは松尾芭蕉が同様の姿で三山詣を行ったという。来年は午(うま)歳御縁年。お二人にはぜひ来年もご参拝をしてもらいたい」と祝福した。
島嵜さんは「知人に勧められて石段詣に挑戦した。長い石段を登るのは大変だったが、ごぉーという風の音や揺れる景色が神秘的で羽黒山の神様から歓迎されているようだった。記念の御朱印も頂けて、ここに来て本当に良かった」と笑顔。岡本さんは「16日の誕生日を記念して羽黒山を参拝した。今はいろいろなことがある世の中。石段を登る間、『一人でも幸せになりますように』と祈っていた」と話していた。

1万人突破記念の特別御朱印を受け取る島嵜さん(左から2人目)と岡本さん(同3人目)
関連記事
鶴岡市でアジア初開催 国際クマムシ学会開幕 世界各国の研究者120人集う
アジア初開催となる「第16回国際クマムシ学会」が23日、鶴岡市覚岸寺の市先端研究産業支援センターで始まった。クマムシの研究者として知られる慶應義塾大先端生命科学研究所の荒川和晴所長が同市に誘致した。2...
ワイン城漫画 手に取って ザ・本屋さんなどで発売 池田町民有志が制作
十勝ワインの歴史を知ってもらおうと、池田町民有志が制作した漫画「ゼロからのチャレンジ!! ~わたしたちの町にお城がある理由~」が、ザ・本屋さん(本部帯広)各店や池田ワイン城でも販売されるようにな...
カサン節の調べで聴衆魅了 島唄教室「山ゆり会」発表会 奄美大島龍郷町
島唄教室「山ゆり会」(森山ユリ子会主)の発表会が22日、鹿児島県龍郷町のりゅうゆう館であった。「町制施行50周年記念」を冠に、東京教室・奄美教室の会員約30人が日ごろの練習の成果を発表。奄美大...
地元音楽家が復興願った曲披露、沖縄戦の慰霊の日に合わせてコンサート【山口】
太平洋戦争末期の沖縄戦犠牲者を追悼する「慰霊の日」(23日)を前に、山口市阿知須のいぐらの館で22日、沖縄音楽のコンサート「古民家ミーツオキナワ」が開かれた。沖縄音楽を愛する宇部、山口市の2団体...