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北羽新報社

標準語と英語に翻訳した「秋田の三湖伝説」発刊 三種町の荒川さん

「秋田の三湖伝説」を発刊した荒川さん

 三種町など県内各地に伝わる「三湖伝説」を国内外の多くの人に知ってもらおうと、同町鹿渡の元中学校英語教諭、荒川直美さん(57)が、方言で伝わる話を標準語と英語に翻訳した「秋田の三湖伝説 Three Lakes and Three Dragons in Akita」を発刊した。

 荒川さんが翻訳を思い立ったのは、頭部外傷の大けがを負い、体のリハビリに励んでいた4年ほど前のこと。もともと、古今東西の民話や伝説に興味があり、特に「三湖伝説」は、同町をはじめ、県内外の各地にさまざまな伝承が残る壮大さに引かれていた。地元の民話を学ぶ機会が減っている子どもたちや、本県を訪れる外国人観光客に、地元の地名や地形、神社仏閣などに伝わる歴史や伝承を知ってほしい願いが原動力になったという。
 リハビリの傍ら、「三湖伝説」の伝承に取り組む町内外の団体のホームページや公共図書館で資料を探すとともに、専用のアプリケーションを使って英訳に着手。ただ、方言特有の言い回しや擬音の意味に合う単語が見つからないことが多く作業は難航。知人のALT(外国語指導助手)の協力を得て、ローマ字表記にしたり、文意を大きく損ねないように配慮しながら訳したりした。
 5年から昨年にかけては夫と共に、伝説にまつわる土地や寺社仏閣を訪れての写真撮影やあきた民話の会主催の「秋田弁の昔っこ」への参加など精力的に取材を進め、書き上げた原稿を文芸誌や学術誌などを手掛ける鳥影社(本社・長野県諏訪市)に送付。6度の校正を経て、先月6日に完成した。
 同書は7話構成で、八郎太郎が龍になった経緯、修行僧の南祖坊や鹿角、七座(能代市二ツ井町)の神々との戦い、八郎潟の成り立ち、辰子姫との恋愛などを描く。多くのページには、自身が撮った写真のほか、三湖伝説連絡協議会(潟上市)や町内外のアマチュア写真家から提供を受けた写真、紙芝居の画像を添え、読み手がイメージを膨らませながら読み進めることができる構成となっている。
 刊行後は八郎太郎に縁ある同町をはじめ、能代市二ツ井町、八郎潟町、大潟村の各市町村教育委員会を通じて全小中学校に1冊ずつ寄贈した。荒川さんは「ようやく完成してうれしい。自分が授業で教える立場だったらということを考えながら作ったので、小中学校での学習でも活用してもらえたら幸い。海外の人にも十和田湖や田沢湖など県内の観光地や寺社仏閣、地名、地形などの歴史を紹介したい」と話した。
 同書はB5判62㌻で、定価1100円(税込み)。能代市の一長堂書店のほか、通販サイトの「アマゾン」や「楽天ブックス」などで取り扱っている。

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