迫真の演技で魅了 「えらぶ百合物語」初の関西公演 沖永良部島の子どもたち

多くの観客を魅了した劇団えらぶ百合物語の関西公演=4日、兵庫県立芸術文化センター(百合の会提供)
鹿児島県沖永良部島の子どもたちで構成する劇団えらぶ百合物語は4日、兵庫県立芸術文化センター阪急中ホールで島民創作ミュージカル「えらぶ百合物語」を上演した。昼と夜の2回公演に計約900人が来場。迫真の演技と躍動感あふれるダンスパフォーマンスで多くの観客を魅了した。
えらぶ百合物語は沖永良部島産テッポウユリ「えらぶゆり」誕生をモチーフにしたストーリーで、おきえらぶ文化ホールあしびの郷・ちな(知名町)の開館10周年記念作品として2011年に初上演。22年からは保護者を中心とする後援会組織「百合の会」が運営を引き継ぎ、劇団えらぶ百合物語を結成。地元の企業や団体、個人の支援を受け、毎年1回の公演を開いている。
県外での公演は初めてで、小学3年生~高校2年生の団員21人をはじめ、その保護者、劇団OBなど島外からの出演者、現地スタッフなど総勢95人で舞台をつくり上げた。
チケット販売などで協力し、昼公演を鑑賞した関西奄美会の先山和子会長(78)は「プロ並みの演技で素晴らしかった。子どもたちによる舞台を通して、たくさんの人がえらぶゆりの歴史を学んだのでは。えらぶ百合物語は劇団を卒業した人たちが大人になっても関わっており、子どもたちの将来の夢にもつながっていくのかなと思った。島を超えた学びの場ができると今後も期待している」と話した。
出演した沖永良部高校2年の生徒は「私たちがこんなにも素晴らしい舞台に立つことができたのは、たくさんの方々の支援、協力のおかげで感謝してもしきれない。大好きなこの島の魅力を伝える舞台になったと思う。もっとパワーアップした舞台を見せられるよう、劇団員一同、練習に励んでいきたい。この公演は、私たちの新たなスタートでもある」とさらなる飛躍を誓った。
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