「携帯トイレ普及」10日宣言 大雪山の環境保全へ全国初

多くの愛好者が訪れるトムラウシ山。登山者を巻き込み、大雪山全体で携帯トイレの普及を進める
十勝と上川両管内にまたがる大雪山の自然景観を守るため、行政機関や山岳団体が連携し携帯トイレの活用を進める「大雪山国立公園携帯トイレ普及宣言」の発表式が10日、上川管内上川町で開かれる。環境省によると、大規模な山域全体で、このような宣言を行うのは全国で初めて。
環境省や道、地元自治体でつくる大雪山国立公園連絡協議会と、道内山岳関係18団体の計19団体が宣言する。
大雪山国立公園は、常設トイレがない宿泊地を中心に排せつ物やティッシュが散乱。排せつのため登山道以外に踏み入る人も多く、高山植物が減少している。自然環境や大雪山のイメージ低下など問題は深刻と受け止め、管理者と登山者の努力で解決できる携帯トイレの普及に力を入れることにした。
宣言では野外し尿ゼロに向けて、登山者への携帯トイレ持参呼び掛けや携帯トイレブースの設置などを明記。趣旨に賛同する企業や団体などを「携帯トイレ普及パートナー」に登録し、活動の輪を広げる。使いやすい携帯トイレや、携帯トイレを快適に使える登山用具の開発も検討する。
同省は「行政だけではなく、山岳団体と共同で取り組むことに意義がある」としている。
<大雪山国立公園>
新得町、上士幌町などの十勝と上川にまたがる面積約23万ヘクタール。人気スポットは旭岳やトムラウシ山など。山岳地帯の常設トイレは5カ所、携帯トイレブースは3カ所。
関連記事
豊橋で「花男子」がフラワーアレンジ教室 花贈り文化普及へ
豊橋市は、「親子で出来る!フラワーアレンジ教室」を同市東七根町の「道の駅とよはし」で開いた。花の仕事に携わる有志「花男子プロジェクト」のメンバーがブーケ作りを教えた。 記念日などで花をプレゼ...
「本スタグラ厶」で読書活動推進 能代市渟南小、取り組み2年目
能代市渟南小(矢田部瑞穂校長)の図書委員会が、全校児童に読書意欲を高めてもらおうと、好きな本をイラストと文章で紹介する「本スタグラム」と題した取り組みを行った。2年目の取り組みで児童に浸透...
乗降客185万人過去最多 24年宮古空港 前年比べ13万人増加 旅行需要..
2024年に宮古空港を発着した旅客数(乗降客数)は前年(172万3786人)より約13万人増の185万7279人で過去最多となったことが12日、宮古空港管理事務所(市空港課、伊計盛之課長)のまとめで...
6年ぶり諏訪湖新作花火 分散開催の新形式で再開へ 長野県諏訪市
長野県諏訪市の諏訪湖を舞台とする全国新作花火競技大会の実行委員会は12日、市役所で開き、6年ぶりに大会を開催する方向性を確認した。8月の諏訪湖祭湖上花火大会後、9月に開かれる大会として定着して...