シーボーン・クエスト酒田港初寄港 今年最初の外航クルーズ船 欧米中心に440人春の庄内観光や食満喫
外航クルーズ船「シーボーン・クエスト」(バハマ船籍、3万2477総トン、ヨリス・ポリアウ船長)が8日、酒田市の酒田港古湊埠頭(ふとう)に初めて寄港した。同港として今年最初のクルーズ船寄港。乗客は欧米を中心とした約440人で、オプショナルツアーで羽黒山や松ケ岡開墾場、山居倉庫などを巡ったほか市民の「おもてなし」に触れ、庄内地方での春の一日を満喫した。

酒田港に初寄港したシーボーン・クエスト
米国のシーボーン・クルーズ社が運航するシーボーン・クエストは、ソファに座りながらゆっくりと手続きができるラウンジ形式の受け付けフロアが大きな特徴。クラシックアメリカンスタイルのグリルレストランなど三つ星シェフが監修する食事が提供され、美食、美酒のクルーズ船として高い評価を受けている。
今回のクルーズは先月30日に横浜港を出港、14泊15日で広島、鳥取、韓国・釜山、富山、函館など9カ所を巡るツアーで、酒田には8日午前8時ごろに入港。同9時ごろから続々と乗客が降り立ち、オプショナルツアーや市内観光を思い思いに楽しんだ。
英国から訪れたジョン・ゴーランドさん(76)、ジャッキーさん(66)夫妻は「日本に来るのも初めて。各地の観光地が見たくてクルーズに乗船した。酒田では歴史的文化や食べ物を楽しみにしていて、海鮮市場や美術館を巡る予定」と笑顔で話した。
オプショナルツアーには酒田市の本間美術館(田中章夫館長)も組み込まれ、バスが到着するたび多くの外国人観光客が降り立ち、田中館長らの案内で清遠閣、国指定名勝「本間氏別邸庭園『鶴舞園』」を巡り、感嘆の声をもらしながらシャッターを切るなど、日本の美を堪能していた。

オプショナルツアーで鶴舞園を観光する乗客
同11時から古湊埠頭で行われた歓迎式典では、黒田あゆ美県観光文化スポーツ部長とポリアウ船長が記念の盾を交換。矢口明子酒田市長から傘福を受け取ったポリアウ船長は「海をアイデンティティーとし、歴史的な食文化などが感じられる酒田に来られ、とても光栄。温かいおもてなしをいただき深く感謝している」とあいさつした。
同船は同日夕、次の停泊地・函館に向け出港。クルーズは13日(日)まで続く。同港には12日(土)にダイヤモンド・プリンセスが寄港する予定となっている。
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