楽器は鍋や一斗缶 ばあちゃんバンド健在

元気に演奏をする「ばあちゃんバンド」(田辺市龍神村宮代で)
92歳のリーダーを筆頭に和歌山県田辺市龍神村の高齢女性でつくる「ばあちゃんバンド」が20日、龍神村宮代にある小規模多機能型居宅介護事業所「きずな館」を1年ぶりに慰問した。鍋や一斗缶を楽器にして、童謡などをユーモラスに歌って盛り上げた。
バンドは結成して9年。リーダーの小川静子さんによると、老人会の集まりで何かやってみたいことがあるか希望を聞かれた時、自宅に焦がした鍋が余っているので、それをたたいて歌うと面白いのではと提案。知人の中田鶴枝さん(92)も「私もそう思っていた」と意気投合したのが始まりという。 メンバーは60代後半から90代までの約20人。月1回ほど龍神村の福祉施設を訪れて演奏を続けていたが、メンバーの体調面などの理由で昨秋から活動は休止状態だった。 この日の慰問には12人が集合。やかんや鍋、炊飯用の羽釜、一斗缶、しゃもじ、ひしゃくなどを持ち、自作した帽子をかぶり、色とりどりのビニール袋で作ったスカートをはいてステージに立った。 メンバーの1人が弾くピアノに合わせて、地元の「山路小唄」や「夕焼け小焼け」といった童謡などを元気よく演奏した。「うさぎとかめ」では施設の職員がカメに扮(ふん)して寸劇をした。施設の利用者も一緒にフライパンをたたいて楽しいひとときを過ごした。 小川さんは「久しぶりに演奏できてよかった。いつもの調子でたたくことができた。一つの生きがいづくりです。また新しいことを取り入れていきたい」と話した。 施設の管理者、荒木伸一さん(45)は「バンドの演奏は高齢者同士の交流となり、お互いが頑張る気になる。ありがたい」と話している。
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