ヒグマ骨格標本の製作進む 足寄動物化石博物館でナウマン象記念館と畜大
ヒグマの全身骨格標本の展示を計画している幕別町の忠類ナウマン象記念館と帯広畜産大学が5日、足寄動物化石博物館で標本作りを行った。同博物館の澤村寛特任学芸員から骨格の構造を学びながら作業を進めた。

足寄動物化石博物館で骨格標本の作り方を学ぶ畜大生ら。右から3人目は澤村特任学芸員
標本作りは同記念館と帯畜大の協働の取り組みで、幕別町忠類の箱わなで2021年に捕獲された体長143センチの雌を使用。この日は、同博物館に骨を持ち込み、表面に残る脂肪分を真ちゅうブラシで取り除いた。
ひがし大雪自然博物館(上士幌町)で撮影した骨格標本の写真を参考に、学生3人が骨の各部位の名前を把握しながら前脚と後ろ脚を組み立て、澤村特任学芸員に確認してもらった後、接着剤で貼り付けた。
同大獣医学専攻博士課程2年の鈴木千尋さん(29)は「(骨格標本になると)動物がどのように地面に足を着けているか分かるので面白い。クマも足の指が5本あり、かかとを地面に着けて歩く形なので人間と似ている」と話した。
共同獣医学課程5年の有村峻輝さん(24)は「みんなで工作をやっている気分」と笑顔で語り、同5年の大竹由希子さん(23)は「野生動物の骨に触れる機会がないので、普段習っている家畜の構造と似ているところや違うところ、また未知数なこともあり、やりながらいろいろなことを教えてもらって勉強になった」と振り返った。
骨格標本は、すでに作業を終えた毛皮標本と合わせて、23日に同記念館でお披露目する。畜産関係者らを講師に招いた記念講演会も予定している。幕別町教委の添田雄二学芸員は「当日はそれぞれの学生が工夫しながら作業した様子を話すので、ぜひ足を運んでもらいたい」としている。
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