細部まで精巧「船の模型」 苫信本店で展示 苫小牧
苫小牧信用金庫本店(表町)でロビー展「船の模型作品展」が開かれている。模型の制作者は、昨年11月に亡くなった中村五郎さん(享年95)と、娘婿の澤谷佳典さん(69)=市花園町=。木材で細部まで精巧に仕上げた船の模型で、中村さんの「多くの人に見てもらえたら」との願いを実現しようと苫信に譲った。澤谷さんと妻で中村さんの長女清美さん(67)は「(中村さんの)希望がかなった」と喜んでいる。

中村さんの遺影を手に作品展実現を喜ぶ澤谷夫妻
中村さんは、若い頃から船の模型作りが趣味だったといい、清美さんと結婚した澤谷さんも作り方を教わり、手伝ってきた。船は公開されている設計図をはじめ、プラモデルや写真などを参考にさまざまな縮尺で、ホオノキなどの木材を切り出して制作した。
模型にはスチームエンジンを積み、実際に湖などで航行したことも。かつて全国放送のテレビ番組で、航行シーンを生中継されたこともあり、澤谷さんは「電動ではなくスチームエンジンにこだわりがあった。水を切って進む様子は、本当に海を航行するようだった」と振り返る。
模型は市花園町の自宅や作業場に大切に保管していたが、中村さんが生前「多くの人に見てもらいたい」と願い、苫信に譲ることを決めていたという。このほど苫信は模型19点を受け取り、このうち8作品を12日から展示。展示作品中、最大は「しきしま」で全長2・5㍍。
中村さんは一つの作品を仕上げるのに、年単位の時間をかけたことも。展示している「ぶらじる丸」は、中村さんが材料などをそろえながら、高齢で着手できなったため、澤谷さんが教えに基づいて制作。約1年半前に完成し、中村さんも喜んでくれたという。
展示は3月31日まで。平日午前9時~午後3時の営業時間内であれば自由に見学できる。歩道に面した窓際に展示しているため、営業時間外でも外から作品を見ることができ、午後9時まではライトアップも行っている。
また、苫信が制作過程や模型の写真100枚弱をスライドにし、展示会場で上映している。期間中の作品の入れ替えや今後の展示なども検討している。
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