欧州寿司大会優勝賞品は和食指導 講師は沖海月の須田料理長 来月中旬訪日 山形のラーメン文化も体験
寿司(すし)大会の優勝賞品は須田料理長の直接指導―。モナコで開かれた「ヨーロッパ寿司選手権大会2024」(昨年11月)でグランプリに輝いたポーランドの料理人が来月中旬、鶴岡市立加茂水族館・魚匠ダイニング沖海月の須田剛史料理長(49)のもとで日本料理を学ぶ。3日間にわたって鮮魚の見極めや神経締め、だしの取り方、寿司ネタの熟成の仕方など日本ならではの講習メニューをこなし「和食文化」に触れる。
大会は寿司ロボットの販売を手掛ける会社「sushi robots」(本社・フランス)がヨーロッパの一流シェフと寿司職人を対象に技術のレベルアップを図ろうと開いている。大会はスウェーデン、デンマーク、ルーマニアなど各国から10人が本戦まで進み、魚のさばき方、仕込み、握り方など1日かけて競った。6人が審査した結果、ポーランドの若手シェフ・ピヨトルさんが優勝した。
大会目的に沿ってピヨトルさんには「寿司の本場・日本に招待し和食全般について学んでもらう―」という豪華賞品(旅費と滞在費を含む)が贈られた。その講師役を務めるのが須田料理長。海外でも須田料理長の腕前は評判で、主催者側が指導してくれるよう依頼した。
今のところ講習期間は3月14日から18日までの間を予定している。ピヨトルさんは大喜びで「早く日本に行きたい」と出発を心待ちにしているという。
このほど「sushi robots」の代表を務めるアリス・トッシェイさんら関係者が来日し加茂水族館を訪問。須田料理長と細部を詰め、快く講師を引き受けてくれたことに感謝の気持ちを伝えた。
通訳を兼ねるセールスディレクターのキョウコ・ハイさんは「ヨーロッパで『SUSHI』という言葉を分からない人はいないくらい和食は大人気。その半面、どうしても本場・日本に比べると寿司の料理技術はまだまだ発展途上の段階といえる。須田料理長からチャンピオンのピヨトルさんに和食の極意を教えていただければうれしい」と話した。
須田料理長は「時間の許す限り和食文化を伝えたい。こうして世界各国の人たちと交流が芽生えることが私自身の願いでもある。『山形県鶴岡市、加茂水族館に来て良かった』と思ってもらえるよう私も頑張りたい」と語った。
講習期間中は山形のラーメン文化も体験してもらおうと人気店「晴天の風」(鶴岡市伊勢原町)の加賀山欣也店長(53)のもとで研修させることも予定している。

大会を運営した「sushi robots」のアリス代表(左から2人目)らが来日し須田料理長と最終的な打ち合わせを行った。左端は「晴天の風」の加賀山店長
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