諏訪湖の広範囲が結氷、御神渡り「赤ちゃん」も確認 7季ぶり出現へ望みつなぐ 長野県

高台にある諏訪市立石公園から諏訪湖の結氷状況を確認する氏子総代。9日朝は湖面の9割が氷に覆われていた
長野県の諏訪地方は9、10両日、寒気と放射冷却で朝の冷え込みが強まり、諏訪湖は広い範囲が結氷した。御神渡り(御渡り)の判定をつかさどる諏訪市小和田の八剱神社は9日朝、今季初めて高台からも観察し、湖面の9割が氷で覆われているのを確認。風が強まった午後にかけて縮小したが、10日朝には7~8割が再び凍り、御神渡りの”卵”となる氷上の筋も見られた。厳しい状況に変わりはないものの、7季ぶりの出現へ望みをつないだ。
観察地点としている舟渡川河口部の9日朝の気温は氷点下10・5度。2桁台の冷え込みをようやく記録し、氏子総代は同市立石公園からも湖全体を見渡して9割が結氷している状況を確かめた。10日朝の気温は氷点下8・4度。河口部で取り出した氷は3~4で前日より厚みが増した。
同市渋崎の観察総代矢島伸一さん(59)は9日、「この光景が見られた。ひげがパリパリするが、寒さもひげの感覚も心地いい」。氷斧を手にした伊藤武志さん(59)は10日、「そこそこ振り下ろさないと割れないよ」と氷の”成長”を実感し、岡崎広幸大総代は「1カ月前にこの状況だったら。春がすぐそこまで来ているので厳しい状況とは思うが、明日に期待したい」と話した。
氷上の筋は舟渡川河口から岡谷市湊方面に向かって複数延びていた。この先、裂けた筋が成長し、寒暖差が加わると隆起する可能性があるという。宮坂清宮司は「御渡りの赤ちゃん」と表現し、強い冷え込みが続いて「りりしい成人になれば」と期待。12日の雨予報を気にかけながら「今季初めての吉報と言っていい状況で、素直に喜びたい。うれしくて寒さを感じない」と笑顔で語った。
関連記事
JR宇部線開通100周年 市民の足、古里の産業発展支える【宇部】
JR宇部線が26日、1925(大正14)年3月26日に本阿知須(現阿知須)-小郡(現新山口)駅間の開業で全線開通してから100周年を迎えた。長年にわたって、市民の通勤・通学など欠かすことので...
インドネシアに「納豆」輸出 スシローで提供 JA清水
JA十勝清水町(今野典幸組合長)は、大手飲食チェーン「スシロー」のインドネシア店舗に納豆の輸出を始めた。清水町産の「十勝クリーン大豆」が原料で、13日から同国店舗で販売。十勝産大豆を使用した...
田植えシーズン到来 いち早く黒米植え付け 奄美大島龍郷町
鹿児島県奄美大島は稲作の田植えシーズンを迎えている。龍郷町の秋名幾里地区で米やマコモの栽培に取り組む大江強さん(69)=同町安木屋場=は23日、シーズン本格化を前にいち早く黒米の田植えを行った...
議員定数2減の22に 賛成多数で条例改正可決10月の市議選から適用へ 市..
宮古島市議会議会運営委員会(狩俣政作委員長)は25日、市議会最終本会議で、議員定数を定める条例の一部改正などを提案。改正は議員定数を現在の24から2減の22にするもので、審議の結果、賛成多数で可決した...