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荘内日報社

高齢者救護 地域支える善行 鶴岡四中生11人連携

 鶴岡市青少年育成市民会議(三浦孝会長)は29日、路上でけがをした高齢者を救護した鶴岡市立鶴岡第四中学校(加藤真琴校長、生徒305人)の2、3年生11人へ表彰状を贈った。

手にけが 学校へ付き添い手当て

 同会議によると、昨年12月12日の夕方に鶴岡市小真木原町の市道で、高齢の男性が戸惑っているのを下校途中の同校生徒2人が発見。声を掛けると自力での行動が難しい様子で、手にけがをしていることも分かった。一緒にいた家族が「家に帰ろう」と呼び掛けても応じず、誤って転倒し手を擦りむいたという。

 様子に気付いた生徒たちが次第に集まって「男性の手当てを学校の保健室で行おう」と話し合い、先に学校へ戻って連絡する役目と、歩行が不自由な男性を支える役目に分かれ、学校へ連れて行くなど連携して適切な行動を取った。治療を受けた男性は無事に帰宅した。

 この日、同会議の三浦会長が鶴岡四中を訪問し、生徒総会の前に同校体育館で表彰式を行った。三浦会長は「他人に関わろうとする人が少なく、けがをしていても立ち去るケースが多い現在、皆さんは連携して迅速に適切な行動を取ってくれた。『善行少年』として表彰する」と述べ、欠席した1人を除く10人へ表彰状を手渡した。

高齢男性を救護した「善行少年」の鶴四中生11人へ表彰状が贈られた

 表彰を受けた生徒のうちいずれも3年の伊藤百花さん(15)と髙橋凜さん(15)は、最初に男性の異変に気付いたという。2人は「初めは赤い手袋をしていると思ったら、けがで流血していて驚いた。下校中の3年生が次々と集まってくれて心強かった」と振り返った。また、保健室まで男性に同行した3年の鷲田蒼月さん(15)は「男子が男性の腕を支えたり、手をつないだりして転ばないようにしてくれた。今後も困っている人がいたら積極的に助けたい」と話していた。

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