地域の農業語り合う 若手農業者と東農大生が交流 長野県茅野市

農家という生き方の面白さや可能性などについてざっくばらんに語らった交流会
新規就農希望者を長野県茅野市内に呼び込もうと活動する若手農業者グループ「信州ちの就農LABO(ラボ)」(鈴木紘平代表)は28、29の両日、東京農業大学(東京都)の学生との交流会を市内で開いている。学生8人がラボのメンバーら6人と車座で対話。農産物栽培の枠に収まらない茅野の農業の可能性や人工知能(AI)などの先端技術の応用案、趣味と仕事を両立しやすい農家という生き方について語らい、双方が今後の長期にわたる連携を期待した。
市内を訪れたのは、同大の学生が昨年10月に立ち上げた団体「Be-Hype(ビーハイプ)」。幹事で大学2年の下池勇人さん(19)によると、農業に関心を持つ学生と農家をつなぐのが団体のミッション。同大卒業生でパセリ農家の古川竜生さん(28)=同市湖東=が昨年11月に行われた母校の学園祭に足を運び、下池さんらと出会ったのがきっかけで交流会が実現した。学生団体のメンバーには卒業後に就農を志す学生もおり、農家との交流に強い関心を寄せていた。
28日は同市玉川のJA信州諏訪玉川研修センターで交流した。県やJA信州諏訪、市も協力し、それぞれの立場から職員が参加して県、諏訪地域、茅野市の農業の特徴を伝えた。座談会にはJAや市の職員も加わった。ワーキングホリデーのような雰囲気で首都圏の学生を一定期間、農家に送り収入を得て働きながら滞在してもらう仕組み、VR(仮想現実)技術を活用して遠隔地からロボットを操って収穫するアイデアなどについて語らった。
農業のやりがいについて、就農ラボのメンバーは「収穫作業の際に現金化がイメージしやすい」「農業を農産物の栽培というくくりで語るのは十分ではない。やり方次第で可能性が広がる」などと魅力を伝えた。学生からは就農者の離農例などリスクの視点からも質問があり、メンバーは「人の関わりが大事」「失敗から学ばず、同じことを繰り返すのではうまくいかない。ただ、それは農業以外の業種も一緒」と伝えた。
下池さんは「農業の楽しさは1回や短期間、農業の一部分に触れるだけでは分からないという農家の意見が印象深かった。学生と農家をつなぐ取り組みは単発の取り組みでは不十分なので、就農ラボの皆さんとこれからもつながり続け、茅野でいろいろなことをしてみたい」と話した。
同日夜、学生たちはグループに分かれて就農ラボのメンバーの家に宿泊。29日は市内の農地や農家の自宅などを訪れる。
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