福祉車両で患者送迎20年 高齢者から好評 芽室・はまだ内科医院
芽室町西3の「はまだ内科医院」(濱田栄一院長)は、患者の無料送迎サービスを20年以上続けている。電動リフト付きの福祉車両を活用、自宅と病院間の移動を「ドア・ツー・ドア型」の送迎で支援する。交通弱者の高齢の患者から好評で、濱田院長は「気軽に利用して」と呼び掛けている。

20年以上無料送迎サービスを続ける濱田院長(右)と運転手の畑中さん
車社会の十勝では免許を返納した高齢者にとって、通院のハードルが高いのが実情。車がないため、軽い症状なら通院を取りやめる「受診控え」が目立ち、「医療機関として役立ちたい」と考えた。
2003年8月のサービス開始直後から好評で、高齢者の他、「農繁期で家族に送迎を頼めない」という農家、学校帰りの高校生など、さまざまな人が利用。22年目を迎え、この間、延べ2万5000人の患者を送迎した。
現在の車両は3台目(23年4月に更新)。電動リフトを配備した福祉車両で、高齢者が車いすに乗ったまま乗車ができる。

電動リフトで車いすのまま乗車できる送迎車両
運転手の畑中庸助さん(74)も3代目。濱田院長とは「十勝やまなみ合唱団」の団長、副団長の間柄で、定年退職を機に濱田院長から誘いを受けた。
送迎を担当し10年以上が経過。「自分より年上の患者も多く、送迎中にさまざまなことを教えてくれる。こちらが元気をもらっている」という。人生の先輩との何気ない会話や、患者の家族からの感謝の言葉がやりがいになっている。
濱田院長は「小規模なクリニックだからこそ小回りが利く。利用するのには予約が必要だが、臨機応変に対応したい」と話している。送迎範囲は町内の他、帯広、清水、新得、音更にも対応。問い合わせは同院(0155・62・0700)へ。
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